総務省は6月29日、平成27年(2015年)国勢調査「抽出速報集計結果」を公表した。
この結果によると、日本の人口は1億2,711万人。平成22年(2010年/前回調査)から94万7,000人減少(0.7%減)しており、年平均では18万9,000人減少(0.15%減)だった。大正9年(1920年)の調査開始以来、初めての減少となる。
人口が最も多いのは東京都(1,351万人)。東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の人口は3,613万人で、全国の1/4以上(28.4%)を占める。5年間で51万人増加した。人口増加率は沖縄県が最高。次いで東京都、愛知県など8都県で人口増加している。ほか39道府県では人口減少しており、大阪府は増加から減少に転じた
年齢でみると、15歳未満人口は1,586万4,000人(総人口の12.7%)、15~64歳人口は7,591万8,000人(同60.6%)、65歳以上人口は3,342万2,000人(同26.7%)。65歳以上人口の割合は調査開始以来最高となった。総人口に占める65歳以上人口の割合を諸外国と比べると、日本(26.7%)はイタリア(22.4%)及びドイツ(21.2%)よりも高く、世界で最も高い水準となった。
都道府県でみると、65歳以上人口の割合が最も高いのは秋田県(33.5%)。次いで高知県(32.9%)、島根県(32.6%)。一方、最も低いのは、沖縄県(19.7%)。次いで東京都(22.9%)、愛知県(23.8%)だった。
15歳以上の労働力率は59.8% - 男性は低下、女性は上昇
また、総人口を男女別にみると、男性が6,182万9,000人(総人口の48.6%)、女性が6,528万1,000人(同51.4%)となっており、女性の方が345万2,000人多い。
15歳以上人口の労働力率は59.8%で、平成22年と比べると1.4ポイント低下。 男女別にみると男性が70.8%、女性が49.8%で、平成22年と比べると男性が3.0ポイント低下しているのに対し、女性は0.2ポイント上昇している。女性の25~29歳の労働力率が80.9%となり、比較可能な昭和25年(1950年)以降初めて8割を超えた。
15歳以上就業者について、産業大分類別の割合をみると、「卸売業、小売業」が16.5%と最も高く、次いで「製造業」が15.7%、「医療、福祉」が12.2%だった。平成22年と比べると、「医療、福祉」が2.0ポイント上昇となり、引き続き上昇している。