MM総研は6月28日、国内のMVNO利用状況に関する調査結果を発表した。調査は3月25日~30日、MVNO主要8事業者の回線速度を調査したほか、MVNO利用者3,690人を対象にWebアンケートを実施して利用状況を取りまとめた。
「MVNOを他人に勧めたい」は67.9%
MVNO(他の通信事業者から通信回線を借り受けて、携帯電話などの通信サービスを提供する事業者)利用者を対象に、購入後の利用満足度について「23項目+総合満足度」を5段階評価で質問した。その結果、「大変満足」「やや満足」の合計総合満足度は62.7%となった。23項目で満足度が最も高かったのは「月額費用」の87.4%。次いで「データ容量」(69.0%)、「初期費用」(65.5%)、「回線速度」(65.2%)、「回線安定性」(64.1%)の順となった。
現在利用しているMVNOの他人への推奨度について質問した結果では、「勧めたい」が67.9%となり、「勧めたくない」5.5%の10倍以上だった。
「価格が高くてもキャリアの方がよかった」は5%未満
MNO(大手キャリアなど、通信回線を自社で持ち通信サービスを提供する通信事業者)とMVNOの比較では、全23項目について「今のMVNOで満足」「価格が安いので今のMVNOでも納得できる」「どちらともいえない」「価格が高くてもキャリアの方がよかった」の4段階評価で質問した。
その結果、すべての項目で「今のMVNOで満足」が「価格が高くてもキャリアの方がよかった」を上回り、「価格が高くてもキャリアの方がよかった」は5%未満であった。MVNOでは、通信料が安価に設定されているデータ通信が注目されているが、音声プランに関してもMVNOで満足しているユーザーが半数を超えている。
「回線速度(朝)」「回線速度(昼)」「回線速度(夜)」に関しては、「価格が高くてもキャリアの方がよかった」が3%未満にとどまっており、回線速度も問題ないことがうかがえる。
満足度が高いMVNOは?
利用者アンケートで満足度が最も高い事業者は、「mineo」の71.6%。次いで「BIGLOBE」(68.8%)、「IIJ mio SIM」(68.7%)の順。
MVNOを契約した際にどのような項目を重視したか、全23項目について5段階評価で質問した。その結果、「大変重視した」「やや重視した」の合計の重視度が最も高かったのは「月額費用」で95.6%となった。次いで「初期費用」(68.7%)、「回線速度」(66.6%)、「回線安定性」(66.1%)、「データ容量」(62.0%)の順となった。
オプションサービス6項目の満足度では、「セキュリティ」「端末補償」「Wi-Fi」「メール」の4項目で「BIGLOBE SIM」の満足度が最も高かった。容量シェアサービスで最も満足度が高かったのが「mineo」、追加SIM初期費用で最も満足度が高かったのは「OCNモバイルONE」だった。