ファミリアはこのほど、2児のママでタレントの青木裕子さんと、倉敷成人病センターで小児科医を務める小谷信行 医学博士を招いたトークショーを実施。2人は「子育てに関するお悩み」をテーマに対談した。
2歳まではぽっちゃりしていても大丈夫
対談は、2歳と生後5カ月の息子2人を育てている青木さんが、小谷医師に子育ての悩みを相談する形で進行。はじめに青木さんが、「上の子が食欲旺盛で体が大きい。成長特性から外れているわけではないが、2歳児の体形は将来に影響するのでしょうか」と尋ねると、小谷医師は「2歳くらいまではぽっちゃりしているのが正常」と回答した。
「2歳を超えると子どもは自己主張をするようになるので、親が与えたものを全部食べることはなくなり、自分の中でうまく調節するようになる」とのこと。また、運動量が増えて筋肉がついてくるので、ぽっこりしたおなかもへこんでくるそうだ。
さらに食べ物に関しては、味よりも「食感」が大事なのだとか。唾液が少なければパサパサしたものは食べるのに時間がかかるなど、食べづらさにも影響してくるからだ。ざらざらしているとか、ベタベタしているといった食感の違いにこだわる子どももいるようで、好き嫌いを見極めてやるといいという。
下の子との2人きりの時間は"質"が大事
さらに青木さんは「子どもが2人いると、上の子のケアを一生懸命してくださいとよく言われるのですが、下の子のことをほっときがちになるのではと心配しています」と悩みを打ち明けた。これに対しても「問題ない」と小谷医師。「例えば、上の子は親とのやりとりになることが多い。ところが下の子は、兄弟同士で話したり、親と兄弟のやりとりも聞いたりできます。たくさん言葉を浴びられるという点に関しては、下の子の方が断然有利なのです」とのこと。
青木さんが「絵本を上の子に読んでいれば、下の子も横から聞いているだろうと思うのですが、下の子のために読んであげていないという気持ちになります」と不安を伝えると、小谷医師は「2人きりの空間で1分間だけ話すというのを心がけてみてください」と答えた。この時間は長ければいいというわけではなく、"静かな2人きりの空間"という時間の質が大切なのだという。
下の子は兄や姉の行動を見ているので、例えば「これをやったら親に怒られる」などのイメージが脳の中でできていることが多い。言葉の面だけでなく、行動の面でも経験が多くなるという。しかしだからといって、反対に上の子が不利ということではない。「このような違いは当然起こって当たり前」と小谷医師。「子どもが2人以上いるとどうしても、上の子と下の子を比べるが、"違うのが当たり前なのだ"ということを知っておいてほしい」とアドバイスした。
2人育児で悩みも増えるが、きっと楽しみも2倍に増える。頼りになる医師や子育て仲間と悩みを共有しながら、1人で苦しみを抱えないようすることも大切だろう。