多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『過去に長期滞納していた自分でもスマホを契約できる?』という質問に答えます。
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過去に携帯電話料金を滞納していたとなると、自分名義で契約することは難しいかもしれません。数回の延滞程度で契約できなくなることはないようですが、長期滞納のすえ強制解約された場合には金融事故扱いとなり、クレジットカードを滞納したときと同様「ブラックリストに載る」ことになります。
日本の携帯電話会社は、一般社団法人 電気通信事業協会(TCA)という団体を通じて他社と信用情報を交換しています。契約時に渡される重要事項説明書に目を通せば、契約解除後に料金未払いがある顧客の情報は特定の電気通信事業者間で相互に交換する、という趣旨の文言を発見できるはずです。
TCAには、NTTドコモとau、ソフトバンクという3大キャリアはもちろん、多くのMVNO事業者が加盟しています。つまり、格安SIMカードであってもブラックリストからは逃れられません。割賦で購入している本体部分の延滞が発生すると、カード会社など金融サービスが加盟している信用情報機関にも記録されますから、住宅ローンやカーローンでもブラックリスト扱いされる可能性があります。
契約するかどうかは携帯電話会社の裁量に任されていますが、滞納ぶんを全額完済することはもちろん、目安として強制解約から5年以上経過しなければスムーズに審査が通ることは期待できないでしょう。ただし、携帯電話会社は審査基準を公開していませんから、上記の基準を満たしていても承認されない可能性は残ります。数万円の預託金を求められるなど条件付きで承認されることもありますから、まずは問い合わせてみてはいかがでしょうか。
なお、携帯電話会社と契約しなくてもスマートフォンを使うことはできます。スマートフォン本体はSIMフリー端末を、SIMカードはプリペイド型を購入するのです。データ通信専用となりますが、IP電話サービスを利用するなどの方法で音声通話が可能ですから、それなりに使うことができます。