顔を簡単に"整形"できる「ゆがみ」ツール(顔認識)
一方、「誰もが喜ぶ」機能として、画像を部分的に変形する「ゆがみ」フィルターに、被写体の顔立ちを調整する「顔ツール」が新搭載された。これは、モバイルアプリ「Photoshop Fix」に従来より搭載されている機能をさらに強化し、デスクトップ版のPhotoshopに搭載したものだ。
左のツールバーから顔ツールを選択すると顔が自動的に認識されるとともに、右側のパネルに「目」、「鼻」、「口」、「顔の形状」の4つのパーツを簡単に"整形"できる「顔立ちを調整」メニューが現れる。これにより、例えば目の大きさや高さ、幅、傾き、間隔、あるいは口を笑顔にする、上唇、下唇、幅、高さ、さらには顔の長さや幅など、選んだ箇所だけを違和感なく変形させることが可能だ。
昨今、スマートフォン向けアプリで画像加工を行う人は非常に多くなった。その操作感を"逆輸入"し、Photoshopの代表的な用途であるレタッチの門戸を広げる試みといえそうだ。
パフォーマンス向上&「コンテンツに応じた塗り」の精度向上
さらに、パフォーマンスが向上した点も「誰もが喜ぶ」ポイントだ。アプリケーションの起動時間やファイルを開く時間が短縮されたほか、「フォントメニュー」の表示が4倍高速化されているという。さらに、「コンテンツに応じた塗り」の精度が向上するなど機能面も強化されている。
Lightroomには「Upright」に「ガイド付き」が新搭載
「Photoshop Lightroom」においては、従来より搭載されているパース補正機能「Upright」に、水平・垂直方向にガイド線を引くだけで補正される「ガイド付き」が新たに追加され、より簡単かつ正確な補正が可能となっている。なお、この機能はすでに公開済みのアップデート内容(2016年6月)に含まれている。
Adobe Stockの販売者向けサイト、近日公開!
このほか、アドビが提供するストックフォトサービス「Adobe Stock」についてもアップデートが発表された。同サービスが保有する素材の数は、昨年6月の同サービス開始時は4,000万点であったが、現在は5,500万点に増えているという。
今回のアップデートでAdobe Stockは、Creative Cloudとの連携がより強化されたほか、1クリックでWebから素材を開いたり購入したりできるようになったという。連携によって同社は「競合他社と比較して約10倍のデザイン効率アップを図れる」としている。
また、世界のトップアーティストによる高品質な画像ライブラリ「プレミアムコレクション」が新たに追加された。同サービス開始時より10万点以上の素材が提供されるとのことだ。
さらに、「コントリビューター向けポータルサイト」が近日公開されるという。これは、写真やイラストなどの素材寄稿者(コントリビューター)が自分のコンテンツをアップロードし、販売できる仕組みだ。さらに、BridgeやLightroomからWebを介さずに素材を直接提供できるようになるという。フォトグラファーやイラストレーターは要注目だ。
続いて、IllustratorやInDesignを中心に、グラフィックデザインに関連した新機能を紹介していく。