国内・海外問わず、旅先で出会うスーパーマーケットにはその土地ならではの魅力があるもの。欧州には「MIKADO」と記されたポッキーがあったり、ネット上でも「世界一まずい飴」として知られているフィンランド発の真っ黒な「サルミアッキ」のバリエーションが豊かだったり。お土産用に大量買いするのにも、スーパーマーケットは心強い存在だ。そこで今回、世界のスーパーマーケットで出会った気になるものを少しずつ紹介しよう。

商品の種類やディスプレーにも特徴が(写真はニュージーランドより)

「世界一まずい飴」の汚名返上なるか!?

まずは冒頭でも紹介した「Salmiakki(サルミアッキ)」から。世界的には「世界一まずい飴」と評価されがちだが、地元・フィンランドにはグミやチョコなど様々な種類があり、今やフィンランドや北欧の人々にとっては常に手元にないと禁断症状まで出てくる人もいるほど、日常のお供になっている。もちろん、スーパーマーケットにはずらりとサルミアッキが並んでいる。それでも、その黒々とした見た目で躊躇(ちゅうちょ)する人もいるだろう。そんな人は「サルミアッキ・アイスクリーム」から始めてみるといいかもしれない。

とは言え、アイスはお土産にできないので、安定の人気を誇るのがグミタイプの「スーパーサルミアッキ)」をどうぞ。サルミアッキに爽やかなミントフレーバーがプラスされており、むしろ比較的食べやすい部類。あくまで本来の甘ったるさやしょっぱさを打ち消さない程度に、ミントの清涼感が口に残るのが人気の秘密だ。

「"世界一まずい飴"サルミアッキのうまい菓子をフィンランド人に聞いてみた」

「Super Salmiakki(スーパーサルミアッキ)」はユニークな目玉模様のパッケージも人気の理由のひとつ

英国代表選手も手放せなかったお菓子

一方、「料理がまずい」等と言われることもあるイギリスだが、もちろん、おいしいお菓子も数多くある。イギリスのスーパーで注目したいのは、日韓共催W杯の際、イングランド・チームが大量に日韓へ持ち込んだことでも有名な「ジャファ・ケーキ」。ケーキという名前ではあるが、直径5cmほどのソフトなビスケットにオレンジゼリーをのせ、さらにチョコレートでコーティングした庶民のお菓子である。

オレンジのほのかな酸味とチョコレートが意外な相性で、ついつい手が伸びる。さらにうれしいのは、チョコレート・ダイジェスティブ・ビスケットに比べても、1枚当たりのカロリーは半分強、脂肪分は4分の1以下なのだそう。午後の紅茶と一緒にどうぞ。

「英国のスーパーで買いたい超定番なローカルお菓子5選 - 日本のあの味も!?」

「ジャファ・ケーキ」の中にはオレンジゼリーが隠れている

また、英国のビールと言えば、やはりダークな「エール」。パブで1杯もいいのだが、スーパーマーケットでもいろんな種類のエールが売られている。エール初心者にも飲みやすいのが、西ロンドンで醸造されているオーガニック・ビール「ハニー・デュー」。女性向けの黄色い涙型のパッケージ・ロゴもかわいらしく、お土産にもぴったり。ハチミツの香りやうっすらとした甘みとゴールデン・カラーが特徴だ。

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女性好みのかわいいボトルの「ハニー・デュー」。名前の通り、ハチミツの香りとほのかな甘みが楽しめる

家庭で使える調味料もチェック!

今度はお隣・フランスへ。美食の国としても知られていることもあり、使える調味料がお手軽価格で手に入るスーパーマーケットは、是が非でもチェックしておきたいところ。中でも、南仏カマルグ産の海塩「Fleur de Sel」(塩の華)は、素材の引き立て用に使いたい高級天然塩。日本でも手に入るが本国ならもっと安く買える。華やかデザインなので、お土産にもぴったり。

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良質な塩の産地・カマルグの塩の華「LE SAUNIER DE CAMARGUE」

アイス大好きな国からあのお菓子も

今度はビューンと飛んでニュージーランドへ。ユニリーバが実施した「アイスクリーム消費世界ランキング(国民ひとり当たり)」でダントツの1位になったこともあるほど、ニュージーランドの人たちはアイスクリームが大好き。特にニュージーランドの超有名フレーバーと言えば「ホーキーポーキー」である。「ホーキーポーキー」は粒状のカリカリキャラメルがトッピングされたアイスクリームだが、これをチョコレートで楽しめるというお菓子もある。「ホーキーポーキー」チョコレート+アイスクリームという組み合わせもありかも!?

「ニュージーランドのスーパーで買いたい定番お菓子5選! ホーキーポーキー味も」

アイスクリームが大好きな国民ゆえに、「ホーキーポーキー」味のチョコレートも展開されている

日本でおなじみのチートスも一味違う

サイズも味もカルチャーショックを感じずにはいられないアメリカのスーパーマーケット。日本でも知られているスナック菓子「チートス」も、本場・アメリカでは真っ赤なチートス「フレーミン・ホット」も! 恐る恐る一口食べてみると絶妙なピリ辛加減で、伸ばした手が止まらなくなる。ビールにピッタリだと思い、早速試してみるとこれが大当たり! ローカルっ子たちはクリームチーズをディップして楽しんでいるようだ。

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絶妙なピリ辛加減はクセになる味

日差しの中でタロイモチップスとビールを

最後はハワイから。ハワイには、蒸したタロイモをすり潰した「ポイ」と呼ばれる伝統食があるが、そのタロイモのチップス「タロチップス」がハワイでは人気である。タロイモのほんのりとした甘さと控えめな塩味が絶妙! かむほどにナチュラルな甘みが口に広がり、じゃがいもとは違うパリパリとした食感も楽しい。

「ハワイのスーパーで買いたい超定番なローカルお菓子5選 - ビールのお供にも」

右)タロチップス、左)マウイスタイル・ポテトチップス

また、強い日差しが照りつけるハワイで、渇いたノドを潤すのはやっぱりビール! ハワイにはビール醸造会社がいくつかあり、常夏の気候にピッタリな地ビールも多い。例えば、マウイ島西部のラハイナで醸造・ボトリングを行うマウイ・ブリューイング・カンパニー。ハワイの強い日差しからビールを守るため、缶のみの販売というこだわりの地ビールだ。

キュートなフラガールのイラストが目を引く「ビキニ・ブロンドラガー」は、フルーティな風味が口に広がる。手作業でローストしたココナッツが香る黒ビール「ココナッツ・ポーター」は、濃厚で通好み。ビール好きならぜひトライを。

「絶対外さないハワイの地ビール5選 - 味良し! デザイン良し! 土産にも良し!」

マウイ・ブリューイング・カンパニーのビールはイラストが個性的


いかがだっただろうか。商品はもちろん、地元の人たちがどんな風に買い物をしているかを眺めるだけでも面白いもの。逆に世界の人々は日本のスーパーマーケットに対してどう思っているのか、日本在住の外国人20人に質問したところ、「夕方のタイムセールはすごくいいと思う」(アメリカ)、「ドライアイスが無料」(インドネシア)、「レジの人が立ったまま働いているのは印象的」(トルコ)等の声があった(「日本のスーパーで感動・びっくりしたことを日本在住の外国人に聞いてみた!」より)。スーパーマーケットは奥深し!

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