赤色: 熊本県で記録的短時間大雨情報が発表された市町村(ウェザーニューズより)

6月20日、熊本県を始め九州各県は記録的な大雨となり、夜には熊本県甲佐町では21日0時19分までの1時間に150mmの猛烈な雨を観測した。これは熊本県内では過去最大、全国でも歴代4位の記録で、このほか20日夜~21日未明には熊本県内の多くの市町村で記録的短時間大雨情報が発表された。

九州地方を中心として、6月22日から23日ごろまでにかけても豪雨が予想されている。現状と今後について、ウェザーニューズと気象庁が発表している降雨予想をまとめた。

ウェザーニューズによると、20日夜の大雨は、梅雨前線に向かって非常に湿った空気が流れ込んだ影響で起こった。大雨にともなって土砂崩れ・河川氾濫などの災害が発生したが、21日朝には一時落ち着いたという。

一方で、気象庁予報部の21日16時31分の発表によると、22日は再び前線の活動が活発となり、大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも警戒が必要な状況になる。具体的には、22日の明け方から九州を中心に雷を伴った非常に激しい雨が降るおそれがあり、21日18時~22日18時の24時間に予想される雨量は、多いところで九州北部地方が150mm、九州南部地方が100mmとなる見込み。

ウェザーニューズの発表では、大雨のピークは22日夜~23日朝に予想されている。その後も断続的に雨が続き、21日18時から24日18時にかけての予想総雨量は、九州では400~500mmとなる所もある見込み。

21日18時から24日18時にかけての予想総雨量とピーク時間(ウェザーニューズより)

また、特に注意が必要なエリアは、熊本県・長崎県・佐賀県・福岡県の4県だという。中でも熊本県と長崎県は20日の記録的な雨により地中に大量の水を含んでおり、特に熊本県は4月の地震によって地盤がゆるんでいるため、土砂崩れや河川氾濫など大雨災害に最大級の警戒が必要とのこと。

九州地方の土の中の水分量(ウェザーニューズより)