明治安田生活福祉研究所は6月20日、「恋愛と結婚」をテーマとする調査の結果を発表した。調査は3月11日~16日、全国の20歳~49歳の男女3,595人を対象にインターネットで行われた。

「結婚生活を送るために最低必要だと思う世帯年収」

「結婚生活を送るために最低必要だと思う世帯年収」を既婚者と未婚者で比較してみると、「400万円以上」との回答が、既婚者は59.1%であるのに対し、未婚者は72.3%と13.2 ポイント上回っている。

未婚の女性が結婚相手に求める最低年収は、半数以上が「400万円以上」で、20代は57.1%、30代は67.9%となった。

「20・30代未婚女性が結婚相手に求める最低年収」

一方、20・30 代の未婚の男性(学生を除く)で年収400万円以上の人は、20代男性ではわずか15.2%、30代男性も37.0%にとどまり、女性が希望する年収とは大きなギャップが見られた。「このギャップが未婚・晩婚化の一因と考えられます」と同調査はコメントしている。

「20・30代未婚男性の年収の分布」

なお独身でいる理由を聞いた質問では、男性では「家族を養うほどの収入がない」が27.2%でトップ。以下「経済的に自由がきく」「精神的に自由でいられる」など、独身の自由さを求める項目が続いた。

結婚はコスパがいい?

「結婚をコストパフォーマンスで考えたことがあるか」を訊ねたところ、考えたことがある人は20~40代の未婚の男性で37.9%、女性で45.4%にものぼった。

「結婚をコストパフォーマンスで考えたことがある割合」

既婚の男性は28.9%、女性が31.9%で、未婚者のほうが男性で9.0ポイント、女性で13.5ポイント上回っている。特に30代の未婚の男性が45.7%、女性が48.3%と相対的に高くなっている。

結婚をコストパフォーマンスで考えたことがある人に「結婚をお金の価値で換算するといくらになるか」と訊ねたところ、「プラス」と考えるのは未婚者より既婚者のほうが多く、「マイナス」と考えるのは未婚者のほうが既婚者より多くなった。

「結婚をお金の価値に換算するといくらになるか」(未婚者)

既婚者は、結婚生活を送る中で結婚を前向きに受け止め「プラス」と評価しており、「1億円以上・1億円程度プラス」とした人も男女ともに20%前後いる。また、女性は、男性よりも「お金に換算できない」と考える人が多い。

「結婚をお金の価値に換算するといくらになるか」(既婚者)

未婚者は、女性は「プラス」が「マイナス」を大きく上回っているのに対し、男性は30代で「マイナス」が32.5%で「プラス」の29.0%を上回った。