日本生産性本部は6月20日、「2016年度 新入社員 春の意識調査」の結果を発表した。

「上司から、会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるように指示されたらどうするか」(出典:日本生産性本部Webサイト)

新入社員に指示待ちの傾向

上司から、会社のためにはなるが自分の良心に反する手段で仕事を進めるよう指示された場合の対応を尋ねたところ、「指示の通り行動する」と答えた割合は前年比7.4ポイント増の45.2%と過去最高を更新。他方、「分からない」は同6.3ポイント減の44.2%、「従わない」は同1.1ポイント減の10.6%となった。

同本部は「(新入社員に)指示待ちの傾向がみられ、積極的な行動や工夫、判断などを避ける傾向が強まっている」と分析している。

「これからの社会人生活は不安より期待の方が大きい」との設問に対し、「そう思わない」とした割合は52.4%と過去最高を記録。詳細をみると、男性51.0%、女性56.2%と、女性の方が不安を抱いている割合が高かった。

「残業は多いが自分のキャリアや専門能力が高められる職場」より、「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場」を好む割合は前年比7.5ポイント増の74.7%と過去最高を更新した。

「仕事を通して発揮した能力をもとにして評価が決まり、同期入社でも昇格に差が付く職場」より、「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」を望む割合は42.3%とこちらも過去最高となった。

調査期間は2016年3月~4月、有効回答は同本部主催新入社員教育プログラム等の参加者1,951人。