東武鉄道は17日、浅草駅にて台鉄自強号「普悠瑪(ぷゆま)」デザインに変更した特急「りょうもう」の出発式を開催した。台湾鉄路管理局との友好鉄道協定締結にともなう相互誘客の一環で、200型1編成に台鉄の車両と共通したデザインが施され、浅草駅11時20分発「りょうもう13号」から営業運転を開始した。
「りょうもう13号」の発車に合わせ、浅草駅で行われた出発式には、東武鉄道取締役鉄道事業本部長の都筑豊氏、台湾鉄路管理局総工程司の徐仁財氏らが出席。「昨年12月18日の友好協定締結以来、台鉄自強号と特急スペーシアの共通デザインエンブレムの掲出、相互乗車券交流サービスなどを実施してきました。りょうもう号のデザイン変更は、その第2弾の取組みとして実施するものです」と都筑氏は述べた。
デザイン変更車両は塗装変更とラッピングにより、台鉄自強号「普悠瑪」と共通するデザインを再現。車体側面に「りょうもう」「普悠瑪」をデザインした記念エンブレムや、今年新造された「普悠瑪」車両にも採用された「猿」マークが掲出された。
「普悠瑪は洗練されたデザインで、台湾でも人気車両のひとつと聞いています。そのデザインを忠実に再現できたことをうれしく感じています。台湾からのお客さまも、台湾で人気の車両デザインを施したりょうもう号に乗って館林・足利地域へ足を運んでいただきたい。日本の皆様にも、台湾にはこのような列車が走っていることを知っていただき、台湾に出かけるきっかけになればと願っています」と都筑氏。出発式では徐氏から都筑氏へ記念品(書)が贈られ、続けてテープカットも行われた。
デザイン変更された200型は11時7分頃、浅草駅3番線ホームに入線。初運行となる「りょうもう13号」には、鉄道ファンをはじめ多くの利用者が乗車している様子だった。発車に合わせ、車体側面に掲出している「猿」マークを前に浅草駅長による出発合図が行われ、11時20分頃、ほぼ定刻に発車し、終点の太田駅へ向かった。
台鉄自強号「普悠瑪」デザインの特急「りょうもう」は6月17日に下り3本・上り2本を運行した後、18日に下り・上り各4本、19~21日に下り・上り各3本運行する予定(都合により変更となる場合あり)。その後も当面運行される。運行スケジュールは東武鉄道サイト内に公開されており、毎週月曜日の更新を予定している。なお、東武鉄道は特急「りょうもう」デザイン変更車両の運行開始に合わせ、昨年から実施している台鉄との相互乗車券交流サービスを拡大するほか、記念乗車券も発売するとのこと。