JR西日本は15日、画像解析技術によりホーム上の異変を感知する「遠隔セキュリティカメラ」を12月上旬をめどに三ノ宮駅に導入すると発表した。

遠隔セキュリティカメラのしくみ

遠隔セキュリティカメラは、大きく蛇行しながら歩く人やベンチなどで長時間座り込んだままの人、ホーム上の混雑、不審物の置き去りなどを駅構内の防犯カメラの画像から画像解析装置で自動的に検知し、センターに知らせるシステム。警報を受信したセンターの係員がモニタ上で画像を確認し、危険性があると判断すれば駅に連絡して駅係員に対応を委ねる。あくまでも通常と異なる人の動きを検知するもので、個人の特定は行わないという。

昨年8月に大阪環状線京橋駅に初めて導入し、今年5月に新今宮駅でも運用を開始。この2駅では遠隔セキュリティカメラ導入後、平均して2~3日に1件の割合で駅係員が転落の危険性がある利用者へ対応しており、事故の未然防止につながっているという。

三ノ宮駅は1日あたりの乗降客が約23万人を超え、周辺に繁華街があることから酔客による転落事故も多く発生しているため、今回導入を決めた。三ノ宮駅で3駅目の運用となり、神戸エリアでは初めての導入。今後も京阪神エリアの乗降人員の多い駅や転落件数が多い駅に優先的に導入を図る考えとしている。