エムオン・エンタテインメントは6月12日、オリエンタルラジオの中田敦彦さんと三重県の鈴木英敬知事をゲストに招いたトークイベントを開催。鈴木知事が絵本「『パパ』はどうしてパパなの? 」を出版したことにあわせて開かれたもので、"イクメン"として知られる2人が子育てについて語った。
子どもの成長を追うことで子育てへの関心は高まる
中田さんには2歳の娘、鈴木知事には4歳の息子と0歳の娘がおり、積極的に子育てに関わる"イクメン"として活躍している2人。子育て・家事分担のツールとしてスケジュール共有が大切という話になり、中田さんは「お互いのスケジュールはGoogleカレンダーで共有している」と発言。これに対し鈴木知事は「月末に僕の予定を送ると、妻がお互いの予定を大きい紙に書き出し、部屋の壁に貼り付けてくれる」とお互いの方法を紹介しあった。
また、激務の中子育ての時間を確保するコツについて、鈴木知事は「小さい時間の積み重ねと土日のまとまった時間をいかに使うか」と回答。「県内での会食は1次会までと決めている。土日でも午前中や午後のどちらかは公務の入らない日があるので子どもと過ごしたり、朝の出勤時間を30分ずらして、幼稚園バスのところまで息子を送りに行ったりしている」と話した。
2人は、夫婦の会話や子どもの動画・写真を通して、子どもの成長の様子を共有することも大切にしているという。「子どもがどれだけ成長したか、毎晩妻と話している。日々子どもの情報をアップデートしていくことで子育てへの関心を持ち続けることができると感じている」と鈴木知事。中田さんも「今は動画や写真の共有が簡単にできる。子どもは、自分の想像をはるかに超える速さで成長していくので、大事なツールですよね」と答えた。
家族ができて人生観が変わった
さらにトークはお互いの家族観に発展。中田さんは「家族ができて、何をがんばるにしても、この人たちの笑顔を守ろうという理由があるのはすごくいいことだなと感じた」と話し、家族ができたことを、今までの人生観を変えたできごととしてとらえているようだった。一方で「子どもと2人でいるときは幸福なのに孤独というすごく難しい局面だと感じる」と子育ての大変さを吐露し、「僕が疲弊したり、(仕事と子育ての両立に)格闘したりする様子をみて、あいつも大変そうだなと癒やされてほしい」と子育て家庭にエールをおくった。
鈴木知事も「独身の時は"24時間365日働きます"と名刺に記入するような働き方をしていたが、家族ができて違う生き方になったと感じる。家族のおかげで(働く以外の)新しい価値を知れたのは、ありがたいこと」と発言。「100家族あれば100通りの子育てがあり、正解はない。顔の見えない人たちからの情報に惑わされることなく、仲間からの直接の言葉など生身のコミュニケーションを大切にしてほしい」と話し、イベントを締めくくった。
トークイベントでは、鈴木知事が「損得勘定抜きに自分の味方に立ってくれる家族には、甘えてしまってなかなか感謝とか好きな気持ちを伝えられない」と話すと、中田さんが「妻と娘には毎日"好き"とか"かわいい"と言いますよ」と返すなど、家族への愛あふれるかけあいが目立った2人。このような会話ができるようなパパ友を作り、子育ての悩みや家族への思いを共有できるような環境を整えることも、父親の子育てを楽にする1つの方法なのかもしれない。