博報堂は6月10日、「博報堂こそだて家族研究所」が小学生ママにフォーカスし、こそだて世帯の消費とお金事情についてまとめたレポートを発表した。調査は3月2日~9日、同居している小学生の子どもがいる20~49歳の女性1,428名を対象にインターネットで行われた。

71.8%が0歳以下で貯蓄スタート

「お子さまの将来のためのお金を準備していますか?」

子どもの将来のためにお金を準備している人は全体の73%。検討している人も加えると88%となり、ほとんどのママが子どもの将来に向けて何かしらの貯蓄を実施、検討していることが分かった。

また準備を始める時期は、「妊娠中から」が8.6%、「子どもが0歳児の時」が63.2%となり、0歳以下での貯蓄スタートが71.8%と高い傾向だった。

「お金の準備を始めた時の子どもの年齢」

貯蓄の方法を聞いたところ、「学資保険」が6割を超えた。また、NISA、ジュニアNISA の登場で注目を集めている「株、投信積み立てなどの金融商品」では、フルタイムママの約10人に1人(9.6%)が利用していると答えており、新たな貯蓄の受け皿として関心を集めていることが伺える。

「お金を準備する方法」

貯蓄の目的では、「学費・進学資金」が圧倒的に多く93.6%。子どもの「成人後資金」や「結婚資金」など、先々を見据えた貯蓄も2~3割の回答があった。

「お金を準備する目的」

また、母親の就業状況で見ると、目先に発生する費用(習い事27.4%)への貯蓄を検討するフルタイムママに対し、専業ママは成人後や結婚などの先々発生する費用に早いうちから貯蓄する傾向が見られた。

小学生のおこづかい、平均額は?

小学生ママに子どもへのおこづかいについて聞いたところ、「定期的にあげている」ママは、低学年が14.7%、中学年29%、高学年では41.2%。高学年では月々のおこづかいの額が平均898円で、内38.9%のママが子どもの好きに使わせていることがわかった。

「子どもにおこづかいをあげていますか?」

「おこづかいの使い道」

電子マネーの小学生の利用を聞いたところ、全体の21.1%が「持っている」と回答。中でも、都市部では35.8%に対して、地方では16.2%と、居住地で利用率に明らかな差が見られ、交通系を中心とした電子マネーは都市部にて普及していることが分かった。

「お子さまに、電子マネーを持たせていますか」

また、持たせる理由として、「電車やバスの運賃として」に次いで、「安全」「使いやすい」など、子どもに現金を持たせる不安の解消に、電子マネーを持たせている一面も見られた。