「BurgerLove」(バーガーラブ)というコンセプトのもと、期間限定の新商品を矢継ぎ早に投入している日本マクドナルド。同路線で第4弾となる新商品は、その名も「マックの裏メニュー」だ。定番メニューにハラペーニョなどをトッピングし、その魅力を再発見してもらおうという今回の施策。戻り始めた顧客をつなぎ止める妙手となるのだろうか。

定番メニューに付け足す新味

「マックの裏メニュー」とは、同社定番の「てりやきマックバーガー」、「チキンフィレオ」、「ダブルチーズバーガー」の3商品にトッピングを加えたもの。例えばチキンフィレオには「クリームチーズソース」を加え、サクサクしたチキンと滑らかなチーズソースの融合による新食感を打ち出す。新商品の発表会に登場した同社マーケティング本部メニューマネジメント部の若菜重昭上席部長は、もともと女性にも好評を博しているチキンフィレオを「よりリッチに」するチーズソースとの組み合わせに自信を示していた。

甘い味わいのてりやきマックバーガーにはハラペーニョで辛さをプラス。ダブルチーズバーガーにはスモークベーコンをトッピングし、「より力強く、ゴージャス」(若菜氏)な味わいを追求したという

裏メニューの販売期間は2016年6月15日から同7月上旬までの予定。その期間中は、3種類のトッピングを全てのレギュラーハンバーガーメニュー(15種類)に適用することができる。

トッピングは1つにつき税込み40円。1個のハンバーガーメニューに最大3つのトッピングを施すことができる。例えばチーズバーガーにクリームチーズソースをトリプルで加えるというような注文も可能。組み合わせは全部で285通りに及ぶ。今回の裏メニューは、全てのアレンジのなかからマックが「自信を持ってお勧めする」とうたう3種類だ。

全てのハンバーガーで3種のトッピングを試せる

ハンバーガーにカスタマイズ性を持たせる意味

今回の発表で重要と思われるのは、マクドナルドのハンバーガーがカスタマイズ性を獲得したという点だ。例えば同業のモスバーガーは、大豆でできたパティ(ソイパティ)を用意したり、バンズの代わりにレタスでパティを挟んだ「菜摘」という商品を展開したりと、ハンバーガーにカスタマイズ性を持たせる戦略に以前から取り組んでいる。マクドナルドは昨年、トッピングメニューとしてスライストマトの取り扱いを開始したが、今年の春にはメニュー改変に伴い同サービスを終了させていた。

マクドナルドが改めてハンバーガーにカスタマイズ性を持たせた背景には、バーガーラブ路線の成功により戻り始めた顧客をつなぎとめたいという同社の想いが感じられる。