JR東日本仙台支社は6日、国鉄時代のオリジナルの姿を残す485系のラストランに合わせ、仙台駅・郡山駅・会津若松駅・福島駅・山形駅で出発式を開催すると発表した。「SLばんえつ物語号」や「とれいゆ つばさ」と同時刻の発車も予定されている。

国鉄特急色の485系は5月28・29日、「横浜セントラルタウンフェスティバル Y157」開催に合わせた記念列車として、石川町駅発着で神奈川県内・東京都内を走行した

485系は1960年代に登場して以降、国鉄を代表する特急形電車として、四国を除く全国各地で活躍した。近年は各地で新型車両への置換えが進み、2015年3月の北陸新幹線開業、2016年3月の北海道新幹線開業により、485系を使用する特急列車も運行終了。内外装をリニューアルした車両(ジョイフルトレインも含む)は現在も活躍中だが、国鉄特急色の編成は仙台支社管内に残るのみとなり、6月18・19日にラストランを迎える。

懐かしの特急列車のヘッドマークを掲出、新幹線との並走も

6月18日は特急「ひばり」のヘッドマークを掲げ、仙台駅から郡山駅まで走行。その後、特急「あいづ」のヘッドマークで郡山~会津若松間を往復(ヘッドマークは往路・復路で異なるデザインを用意)する。出発式は仙台駅(4番線ホームで9時9分頃)・郡山駅(1番線ホームで13時30分頃)・会津若松駅(1番線ホームで15時25分頃)で開催され、会津若松駅では「SLばんえつ物語号」と同時刻の発車を予定している。

19日は特急「つばさ」のイラスト付きのヘッドマークを掲げ、福島駅から山形駅まで東北本線・仙山線経由で走行。福島駅4番線ホームで出発式を行い、山形新幹線「とれいゆ つばさ」と同じ10時2分頃に発車予定とされた。北山形駅から山形駅まで、山形新幹線E3系の回送列車との並走も見られるという。山形駅でも14時38分頃の発車に合わせて出発式を開催。山形駅から仙台駅まで、無地の「つばさ」ヘッドマークで走行する。

国鉄時代のオリジナルの姿を残す485系のラストランに合わせ、6月18・19日の列車に乗車できる旅行商品が全5コース発売されたが、すでに完売となっている。出発式などの開催内容に関して、変更となる場合や列車に遅れが生じる場合があるとのこと。出発式は各駅とも改札内ホームで行われるため、入場券などの有効な乗車券類が必要。「混雑が予想されますので、係員の誘導にご協力をお願いします」と仙台支社は発表している。