Visaは6月2日(米国時間)、8月にブラジルで開催されるリオデジャネイロ五輪でリング型の決済端末を導入することを発表した。NFC決済ができるウェアラブル端末となり、出場する45人のTeam Visaグループに配布する。

VISAが発表したリング型の決済デバイス

発表したのはリング型のデバイスで、McLear&Coがデザインした「NFC Ring」を採用、Gemalto製のマイクロチップを搭載し、NFC対応アンテナを組み込んだ。これにより、対応する決済端末にかざすことで非接触の決済が可能となる。なお、同デバイスはVisa Token Serviceを利用したトークン技術を初めて利用したものだという。16桁のクレジットカード番号などの機密情報を利用することなく、固有のデジタル識別子を利用して決済できる。このほかの特徴として、バッテリーが不要であり、充電の必要もない。また、水深50メートルまでの防水加工も施した。

同社は、米国・ニューヨーク市で開催したイベントでプロトタイプ版を披露、トークン技術を利用して安全に決済を行えたとしている。

Visaはリオデジャネイロ五輪のスポンサーであり、独占的な決済サービスプロバイダとなっている。大会中はスタジアム、プレスセンター、POS、五輪村などで決済システムインフラとネットワークを構築することになっており、4,000台のNFC対応POSターミナルを実装する予定だ。