Google傘下のNest Labsの共同創業者でありCEOのTony Fadell氏が、Nestを去ることを明らかにした。後任にはMarwan Fawaz氏が就く。Fawaz氏はケーブル企業CharterのCTOを務め、その後Motorola MobilityでエグゼクティブバイスプレジデントとしてHome部門を率いていた。
NestはAppleでiPodやiPhoneの開発チームを率いたTony Fadell氏と、iPod用ソフトウエア開発の責任者だったMatt Rogers氏が2010年に設立したスタートアップだった。スマートデバイスを使ったホームオートメーション・ソリューションを開発、スマートサーモスタット「Nest Thermostat」、煙と一酸化炭素を検知する警報器「Nest Protect」といった製品が話題になり、2014年1月にGoogleに買収された。GoogleにおいてFadell氏はNestの製品だけではなく、Google GlassなどGoogleのハードウエア製品を幅広く監督していると報じられたが、一方で最近ではNestの新製品投入の遅れや開発チームとの軋轢などが指摘されていた。
Fadell氏自身による「Leaving the Nest.」というブログ記事によると、CEO退任は、関与するスタートアップとのプロジェクトなどに時間を費やしたい同氏の希望だった。 Nestの2年間の製品ロードマップが定まり、昨年後半からリーダーシップを移行させるプロセスは始まっていた。Nestからは去るが、Larry Page氏のアドバイザーとして引き続きAlphabetには関わる。