AMDは1日、予告通り、開発コード名"Bristol Ridge"として知られる第7世代AMD AシリーズAPUをComputex 2016で発表した。

"Bristol Ridge"は、前世代の"Carizzo"と同じ、CPUコアにExcavatorコア、GPUにRadon Graphicsを統合したAPU。コア自体に大きな変化はないが、DDR4-2400メモリのサポートに加え、省電力技術AVFS(Adaptive Voltage and Frequency Scaling)や最適化により電力消費を抑えている。

"Bristol Ridge"は2011年発表のLlanoから数えて7代目のAPUとなる

ラインナップは、最上位の「FX-9830P」を含む6モデル。いずれもCPUコアは4コアを搭載。また、グラフィックスは、FXとA12シリーズがRadeon R7、A10シリーズはRadeon R5を統合する。動作クロックなども合わせたスペックは以下のとおり。

製品名 CPUコア数 動作クロック
(ベース/最大)
L2キャッシュ グラフィックス TDP
FX-9830P 4コア 3.0/3.7GHz 2MB Radeon R7 25W-45W
FX-9800P 4コア 2.7/3.6GHz 2MB Radeon R7 12W-15W
A12-9730P 4コア 2.8/3.5GHz 2MB Radeon R7 25W-45W
A12-9700P 4コア 2.5/3.4GHz 2MB Radeon R7 12W-15W
A10-9630P 4コア 2.6/3.3GHz 2MB Radeon R5 25W-45W
A10-9600P 4コア 2.4/3.3GHz 2MB Radeon R5 12W-15W

AMDが公開したデータによると、"Bristol Ridge"の性能は、競合となるCore i7-6500Uと較べて51%、特にグラフィックスで53%上回るとしている。統合グラフィックスとしては高いパフォーマンスで、高解像度での動画視聴に加えて、League of Legendsのようなeスポーツタイトルもプレイできるという。

統合GPUが持つ性能の高さを生かして、競合を比較した際の利点をアピール

オフィスソフトのパフォーマンスや圧縮、PhotoShopのような画像編集も高速に動作するという

また、"Bristol Ridge"に合わせてエントリー向けプロセッサ「Stoney Ridge」も第7世代APUとして発表された。こちらはA9/A6/E2といったブランドで投入され。CPUコアは2コアで、TDPも比較的抑えられており、主に日常生活における動画再生などの用途やデバイスにフォーカスする。A9-9410の場合、Pentium-4405U比で27%上、Core i3-6100Uに並ぶパフォーマンスを実現するという。

製品名 CPUコア数 動作クロック
(ベース/最大)
L2キャッシュ グラフィックス TDP
A9-9410 2コア 2.9/3.5GHz 1MB Radeon R5 10W-25W
A6-9210 2コア 2.4/2.8GHz 1MB Radeon R4 10W-15W
E2-9010 2コア 2.0/2.2GHz 1MB Radeon R2 10W-15W