「COMPUTEX TAIPEI 2016」のMSIブースでは、"背負えるPC"として注目されているVR対応のリュック型PC「Backpack PC」が展示されていた。

背負えるVR対応PC「Backpack PC」

Backpack PCは、MSIが5月25日にCOMPUTEXでの公開を予告していた製品。VRを体験する際に必要となるケーブルを省くため、VR対応PCを背負える"リュック型"ケースに落とし込んだ。「ケーブルレスにより素晴らしいVR体験ができる製品」(ブースのスタッフ談)という。

重量は約5kgを切る程度。重いようにも感じるが、「VR対応PCだと考えれば軽い」とのこと。詳細なスペックはまだ未公開で、正式発表は2016年のQ3~Q4めど。

実際に使用している例。特に重そうな様子も見えず、女性でも普通に背負えている

展示機は第6世代のIntel Core iプロセッサ(K型番)、NVIDIAのGeForce GTX 980、16GBのDDR4メモリ、SSDストレージを採用し、HTCの「Vive」やOculusの「Rift」といった一般的なVR用ヘッドマウントディスプレイ(HMD)であれば問題なく動くという。バッテリは内蔵。公称では1時間、実際に使うとだいたい1.5時間程度駆動するそうだ。

MSIブースでは、HTC製HMD「Vive」と組み合わせたBackpack PCを試すことができた(本体とViveはUSB 3.0、HDMI、電源ケーブルで接続する)。Backpack PCを実際に体験してみると、約5kgという装備が思ったより重く、背負って立つのにバランスを取る必要があったものの、映像の描画はなめらかで、体の向きを自由に変えてVRを楽しめた。HMDを装着すると外部は見えないので、その場で立ちながら手を動かすくらいだったが、ケーブルレスで体を自由に動かせるのは、確かに面白い体験といえるだろう。量産機では仕様が変わるそうなので、今後の情報を楽しみに待ちたい。

床に置いた状態のBackpack PC。奥にあるのは、「Vive」のワイヤレスコントローラーだ

両側面は金属メッシュ加工。外ケースは金属で、おそらくアルミ製と思われる

インタフェースは上面に搭載。HMD「Vive」との接続は、HDMI、USB 3.0、電源のみの「シンプルな接続」だという

底面は本体を立てておけるスタンドが付いていた

筆者も実際に背負ってみたが、第一印象は「意外と重い」。わりとずっしりくる感覚で、最初はバランスをとって立っていたが、実際にHMDを接続してVRを体験してみると、次第に重さは気にならなくなっていった。通常のバックパックのように、背中と接する面に布メッシュやクッションが入っていたのも好印象