P&Gはこのほど、「職場における衣類のニオイ調査」の結果を発表した。同調査は4月15日~18日、全国の20~40代の女性社員300人と30~50代の男性管理職100人を対象にインターネットで実施したもの。
男性管理職を対象に、自身の身だしなみで気を使っていることを尋ねたところ、トップ3は「ヒゲ」(83.0%)、「寝癖直しや整髪」(73.0%)、「体のニオイケア」(72.0%)だった。
女性に男性社員のスーツのニオイが気になるか尋ねると、300人中268人(89.3%)が「気になる」と答えた。どのようなニオイか聞くと「生乾きのニオイ」「タバコのニオイ」「防虫剤のニオイ」などが挙げられた。そのニオイを男性上司は気づいていると思うか聞くと「気づいていないと思う」と90.7%が回答している。
男性上司にスーツなど衣類のニオイを指摘した経験があるか尋ねたところ、92.0%が「ない」と回答した。その理由について聞くと「相手の気持ちを考えると言えない」「上司に臭いとは言えない」と相手を気遣う回答のほか、「教えてあげる義理はない」といった厳しい意見もあった。
印象評論家の重太みゆきさんによると、おしゃれに対する認識の違いなどから、男性はニオイに鈍感になりがちだという。女性は気遣いから、臭っていても「くさくない」と言うこともあるため、自分ではあまり気にならなくても、衣類のニオイケアを自発的に、かつ習慣化すると良いとのこと。
続いて、臭う上司と臭わない上司別に、シーン別で取りたい距離について聞いた。「1つのパソコンを見ながらの仕事の相談」では、臭う上司と臭わない上司では22.8cmの差が出た。同様に「対面での仕事の相談」では32cm、「エレベーターで乗り合わせたら」では34.3cm、「飲み会で隣になったら」では40.6cmの差が出ている。
また、仕事の相談中に女性社員から、物理的な距離を取られたことのある男性上司は約5人に1人(17.0%)いることもわかった。重太さんによると、女性は相手との距離が45cm程度だと心地よくコミュニケーションができるとのこと。それよりも離れるのは、その男性が思うよりも嫌がられているサインで、ニオイがその原因であることも考えられるという。
男性上司のスーツなど衣類が臭う場合の自身の仕事への影響について聞くと、72.0%が「コミュニケーションを取る頻度が下がる」、62.3%が「報告・連絡・相談の頻度が下がる」、52.3%が「仕事のやる気が低下する」と回答した。
また、男性上司のスーツなど衣類が臭う場合、低下する評価について尋ねると、51.7%が「信頼感」と回答している。
男性上司のスーツ衣類が臭う場合の士気の影響について聞くと、61.0%が「部やセクション全体の士気が下がる」、53.0%が「部やセクション全体の結束が下がる」と答えた。
このほか、小学館が運営する女性インサイト研究所が行った「女性のニオイ」に関する調査では、女性同士でニオイが気になるシーンについて知ることができる。