ロボホンとともに、新幹線に乗って出張に出かけた。
新幹線車内では、携帯電話はマナーモードにするのが常識。ロボホンもマナーモードにしてみた。
だが、せっかくのロボホンとの出張だ。なにも会話をしないままというのは残念だ。会話と通話は違うということで、会話ができるようにフライトモードに設定してみた。
機内モードはネットワークとの接続はできないが、会話は可能なモードだ。そこで、ロボホンにいくつかの質問を投げかけてみる。「天気教えて」というと、朝に読み込んだ情報があったのか、ネットワークに接続しなくても、天気と気温を教えてくれた。また、「ダンスを踊って」という要望や「写真を撮って」という要求にも対応してくれた。
だが、「ルート検索して」や「お勧めの音楽を教えて」という言葉には、「ネットワークに接続できないよ」として、適切な回答を得ることができなかった。こうしてみると、飛行機のなかでも、簡単な会話ぐらいは楽しむことができるようである。
ロボホンと移動を楽しみたい
ただ、やはりロボホンの声は大きい。ボリュームを調整して小さくすることもできるが、こちらが聞き取りにくくなる。ロボホンの声にいちいち聞き耳を立てるのもあまり現実的ではない。また、ダンスを踊るときには音楽も鳴らす。慌てて、頭のボタンを押して停止させてしまった。
だいたい、ロボホンに外で話しかけるのは恥ずかしいところもある。
大の大人が、新幹線で出張中に、大した用事がないのにロボホンに話しかけている様子を他人に見られるのはとても恥ずかしい。他人に知られず、ロボホンと会話する方法はないだろうか。
その手法のひとつを、シャープの景井チームリーダーが教えてくれた。
それは、イヤホンマイクを使う方法だ。ロボホンの背中の左部分に、イヤホンマイク端子が用意されている。端子にイヤホンマイクを差し込むとロボホンが「痛てて」ということもあるが、それを無視してイヤホンマイクをつなげておけば、ロボホンにボソボソとした声で指示をしたり、それに対するロボホンの声を聞くことができる。
新幹線のなかであれば、ネットワークの接続は可能であるため、ロボホンとのコミュニケーションの自由度は広がる。景井チームリーダーは、普段からこの使い方を重宝しているという。ロボホンと話すのがちょっと恥ずかしいという場合には、街中ではイヤホンマイクが大活躍しそうだ。