厚生労働省は5月18日、ブラックバイトの問題を受けて実施した「高校生に対するアルバイトに関する意識等調査」の結果を発表した。
高校生の3割超がバイト時にトラブル
「労働条件を巡るトラブルがあった」と回答した高校生は32.6%。内容については、「採用時に合意した以上のシフトを入れられた」が11.2%で最も多く、以下、「採用時に合意した以外の仕事をさせられた」が8.8%、「一方的な勤務シフト変更を命じられた」が7.0%と続いた。
また、労働基準法違反のおそれがある「1日の労働時間が6時間を超えても休憩時間がなかった」は4.8%、「働いた時間分のアルバイト代が計算されない」は3.8%、「禁止されている深夜・休日労働をさせられた」は2.2%だった。
働く前に「労働条件通知書等を交付されていない」高校生は60.0%。このうち、口頭でも具体的な説明を受けたことがない割合は18.0%だった。
経験したアルバイトの業種は、「スーパーマーケット」が22.6%で最多。次いで「コンビニ」が14.8%、「チェーンの飲食店」が6.7%、「その他販売(ホームセンターなど)」が5.9%となった。
また、アルバイトで勉強に支障が出た高校生も8.2%いた。同省は、業界団体への要請、高校生および学校関係者への周知・啓発の強化に取り組むとしている。
調査期間は2015年12月~2016年2月、対象は同省が開催した労働法セミナー参加者、有効回答は1,854人。