説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ラジオアプリを聞きたいのですが、モノラルイヤホンの音が変な感じです!?』という質問に答えます。

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ラジオアプリをモノラルで聞くために、プラグ部分からモノラル用となっているイヤホン(絶縁用の線が1本の2極プラグ)を接続してみたけれど、音に違和感があるのですね。それはおそらく、ラジオアプリが出力する音声信号のうち左(L)チャンネルのみを聞いているからでしょう。モノラル用2極プラグでステレオ信号を受ければ、右(R)チャンネルの信号は欠落しますから、違和感を覚えるのも無理はありません。

ステレオ信号をモノラルで聞く方法の1つが、左右チャンネルを合成する機能を備えたイヤホンを利用することです。ただし、そのような機能の有無がパッケージに明記されているとは限らず、試聴してみるか口コミに頼るかになります。

もっとも、モノラルイヤホンを新規購入する必要はありません。iPhoneの音声出力をモノラルに変更すれば、既存のステレオイヤホンがモノラルイヤホンに早変わりします。操作はかんたん、『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順にタップし、聴覚サポート欄の「モノラルオーディオ」スイッチをオン(白→緑)に変更すればOKです。これでイヤホンの左右から同じモノラル音声が出力されるため、どちらかを片耳に装着すれば、モノラルイヤホンとして活用できます。

なお、『radiko.jp』などのサイマルラジオアプリは、番組ソースがステレオならばそのままステレオで出力します。ステレオが前提のFMラジオ局はもちろんのこと、ステレオ放送を終了したAMラジオ局も機材がステレオ用であれば、ステレオで配信されます。AMの番組がFMでも聴ける「ワイドFM(FM補完放送)」も基本的にステレオですから、片耳でも違和感なくラジオ放送を楽しみたければ、前述した音声出力のモノラル化は必須でしょう。

片耳でも違和感なくラジオ放送を楽しみたければ、iPhoneの音声出力を「モノラルオーディオ」に変更しましょう