説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『次のiPhoneには「Smart Connector」が採用される?』という質問に答えます。
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Smart Connectorは、2015年11月発売の「iPad Pro」に初めて採用された周辺機器接続ポートです。iPad Proの本体左側面に配置された3つの丸い凹みがそれで、外付けキーボード「Smart Keyboard」の接続に利用されます。
このポートを介し、キーが押されたなどの信号がやり取りされるほか、iPad Pro側からSmart Keyboardへの給電も行われます。Bluetoothキーボードのような事前の登録作業(ペアリング)は必要なく、接点をあわせるだけで認識されキーボードとして動作するようになります。
Smart Connectorの仕様は一般公開されていませんが、Logicoolなど外部企業が同コネクタを採用したキーボードを発売したことからすると、サードパーティーの参画が可能な仕様であるとわかります。キーボード以外にも、充電スタンド「Logi BASE」が発売されていますから、キーボード専用の接続規格というわけではなさそうです。いずれにせよ、それらの事実からはSmart Connectorがデータ通信と電力の調達/供給に対応し、かつプラグ&プレイが可能な規格であると判断できます。
そのSmart Connectorが次のiPhoneに採用されるかどうかですが、未発表の製品であるだけにまったくわかりません。Lightningという確立されたデータ伝送/充電の仕様が存在することを併せると、搭載したところでiPhoneの利便性が一気に高まるとは考えにくいのが現状です。
とはいえ、ケーブルを使わない充電方法への要望は根強く存在します。これまでのAppleの製品展開を振り返れば、iPad専用の接続規格としてSmart Connectorが用意されたとは考えにくいことも事実です。次のiPhoneは難しいとしても、将来的には他のApple製品に採用される可能性は高いといえそうです。