JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」が7日出発分から運転再開した。熊本地震の影響で4月16日出発分から運転を見合わせていたが、一部区間が不通となっている豊肥本線を通らないルートで運転再開されることになった。

JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」(2015年10月撮影)

豊肥本線は現在も肥後大津~豊後荻間で運転見合わせが続き、とくに立野~赤水間は線路災害(土砂流入)が発生していることから、「運転再開にはかなりの時間を要する見込み」とされている。クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」は1泊2日コース・3泊4日コースともに豊肥本線を経由する運行ルートが設定されていたが、5月7日出発分以降、当面は代替ルート・観光プランでの運行となる。

1泊2日コースでは、2日目の行程に変更が生じる。従来は鳥栖駅を深夜2時42分に発車し、鹿児島本線・豊肥本線を走行して阿蘇駅に6時3分着・8時50分発、豊肥本線・久大本線経由で博多駅へ向かうルートだった。5月7日出発分からは、鳥栖駅に2日目朝まで停車し、同駅を7時10分に発車した後、久大本線由布院駅まで往復して博多駅へ戻るルートに。由布院駅は11時24分着・14時42分発で「由布院 散策プラン」が用意される。

なお、5月7日出発分の列車に関して、「今朝、博多駅にてたくさんの方々に見送られ、新たな旅に出発しております」と発表された。

5月10日出発分からの3泊4日コースも3日目以降の行程を変更。3日目は隼人~鹿児島中央間のみの運行となり、「鹿児島 選べるプラン」として「仙巌園での庭園散策及び体験」「沈壽官窯で絵付け体験」のいずれかを体験できる。21時40分頃に列車に乗車し、深夜3時20分に鹿児島中央駅を発車。4日目朝に肥薩おれんじ鉄道川内~八代間を走行し、八代駅から鹿児島本線に入る。大牟田駅で下車して「柳川 バス観光プラン」を楽しんだ後、羽犬塚駅から乗車し、博多駅には17時31分に到着する。

JR九州によれば、「ななつ星 in 九州」は6月末まで代替ルート・観光プランで運行される計画となっており、「2016年7月以降出発分の運行ルート等については、豊肥本線の復旧状況を考慮しながら、別途お知らせします」とのこと。