多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『Android端末で「ワイドFM」を聴ける?』という質問に答えます。

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近ごろ、「ワイドFM」に対応した家電製品が増えています。ワイドFMとは、中波(AM波)放送のエリアで超短波(FM波)を用いて実施する補完的な放送です。AM波と比べてFM波はビルやマンションといったコンクリート製建築物の中まで届きやすいため、都市型難聴の対策に有効とされています。これまでAM放送を聴取しにくかった場所でも、ワイドFMに対応した受信機があれば鮮明に聞き取れる可能性大です。

スマートフォンにはAM/FM局に対応したサイマル配信アプリがあるから必要ない、という意見があるかもしれませんが、災害発生時などデータ通信が困難な状況のとき放送波には利用価値があります。携帯電話回線の基地局がダウンしていても、放送波の中継局が稼働していれば、ラジオチューナーを利用するアプリで放送を聴くことができるからです。

ワイドFMは、現在は停波されたアナログテレビ放送1~3チャンネルの帯域を利用します。つまり、その帯域を含む76~108MHzを受信できるラジオ、スマートフォンの場合はラジオアプリを用意すればいいのです。

ワイドFMに対応するスマートフォンは、2016年5月現在「Xperia Z5」などソニー製品が確認されています。ワイド放送のエリア内であれば、イヤホン/ヘッドホンを挿して「FMラジオ」アプリを起動すれば、自動的に選局できるようになります。

なお、特に対応がうたわれていない端末でも、「FMラジオ」アプリがプリインストールされている機種であればワイドFMを受信できます。「ラジオの地域を設定」画面で「日本」を選択すると受信周波数帯域が76~90MHzに、「イタリア/タイ」を選択すると87.5~108MHzに切り替わるので、「イタリア/タイ」を選択すればワイドFMを受信できます。

特に対応が明記されていないAndroid端末でも、76~108MHzを受信できるチューナー/ラジオアプリがあればワイドFMを受信できます