日々の生活の中で、『食事』を楽しみにしている方は多いのではないでしょうか。料理を行う上で欠かせないのが、調理器。現在は様々な調理器がありますが、「最もコスパが良い調理器は何だろう」と考えたことはありませんか? 今回は、良く使われている4器のコストを中心に検証してみたいと思います。
■検証を行う4器
・ガスコンロ
・IHクッキングヒーター
・電子レンジ
・オーブンレンジ
それぞれの特徴
コストを検証する前に、まずはそれぞれの調理器についてメリットとデメリットを簡単に紹介しましょう。
ガスコンロ
★メリット
・調理器具を選ばない
・停電時でも使うことができる
・鍋振りがやりやすい
★デメリット
・火を扱うため、危険が伴う
・油の飛び散りなど掃除が手間
・ガスが止まると使用できない
IHクッキングヒーター
★メリット
・火を使わないため、安全
・水平なため、お掃除が簡単
・低火力~高火力の調整が簡単
★デメリット
・鍋振りができない(最近は可能な製品も出てきています)
・使用できる鍋が限定的
・停電時に使用できない
電子レンジ
★メリット
・短時間での加熱が可能
・比較的価格が安い
・掃除などが簡単
★デメリット
・場所を取る
・あたため機能のみ
・停電時に使用できない
オーブンレンジ
★メリット
・ヒーターを搭載してオーブン機能と電子レンジ機能を持つ
・たくさんの機能が付いていて、様々な調理方法に対応できる
★デメリット
・場所を取る
・価格がレンジに比べて高め
・停電時に使用できない
30分の調理で掛かるコストは?
それぞれの特徴を確認したところで、調理時間ごとの電気代・ガス代を比較してみましょう。
■ガス代の計算方法
火力×燃料消費量×使用時間÷発熱量×ガス料金=ガス代で算出することができます。
※東京ガス「ガスコンロ使用の際のガス代について」を参考に算出しました。
■電気代の計算方法
消費電力÷1,000×使用時間×1kWhあたりの電力量料金=電気代で算出することができます。
※IHクッキングヒーターは東京電力「電化上手」の17時-23時の時間帯単価を元に算出、電子レンジ・オーブンの電気代は東京電力「従量電灯Bの2段階料金」を元に算出しました。
最もコスパが良い調理器具とは?
今回、選定した調理器を30分単位で使用した際に、最もお金がかかるのは「ガスの強火」、最も安いのは「ガスの弱火」であることがわかりました。
■30分当たりのコストパフォーマンス比較結果(コスパ:高>低)
ガス(弱火)> ガス(中火) > 電子レンジ > IHクッキングヒーター・オーブンレンジ > ガス(強火)
ただし、この結果は標準的な使用方法で30分間使った際のコストパフォーマンスで比較しています。調理時間や調理器の使用方法によって、変動する場合もありますのでご注意ください。
契約内容や使用する時間帯にはご注意を
ガス・電気料金ともに、お住まいの地域や会社別に料金単価が変動します。例えば、電気料金の場合は、昼間と夜間の時間帯で単価が2倍近く変動する料金プランもありますので、ご自身が契約してプランなど注意してください。
※本稿に記載している情報は目安であり、実際の支払額を保証するものではありません。
佐藤洋平
電力情報メディア「energy navi」編集長。2015年株式会社セグメント入社。前職の商社系通信事業者にて、集合住宅向け高圧一括受電サービスの立上げ・MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)の開発に携わり、全国100 棟以上の導入を経験。電力の小売全面自由化を機に、全ての需要家が「最適な電気料金プラン」を選択できるよう電力情報メディア「energy-navi」を立ち上げる。