博報堂のシンクタンク博報堂生活総合研究所は4月26日、5月の消費意欲指数を発表した。

5月の消費意欲指数

消費意欲は低調

「5月の消費意欲は何点くらいですか(消費意欲が最高に高まった状態を100とする)」と尋ねたところ、45.8点で前年同月比2.4ポイントマイナスとなった。

消費意欲の理由(自由回答)を見ると、「金銭的な理由で消費を控える」という声が、前年同月比・前月比ともに増加した(15年5月275件、16年4月251件→16年5月311件)。特に「将来の不安が消えず、少しでも貯蓄を増やしたい」など将来への不安を語る声が目立つ結果となった。(15年5月60件、16年4月46件→16年5月67件)。

「金銭的な理由で消費を控える」人が増えている一方で、 「ゴールデンウィークがあるから、買物をしたい」など大型連休を理由に消費意欲が高まる人も前年同月より増えている(15年5月67件→16年5月96件)。今年のゴールデンウィークは、平日2日休めば、10連休も可能な大型連休となるためか、「旅行の予定がある」など具体的な出費予定のある人が前年同月を上回っている(15年5月103件→16年5月134件)。

5月の消費意欲の理由の中に、「ゴールデンウイークがあるのでいつもより出費が多くなると思う。しかし、思い切って使う気にはなれないので、真ん中をとって50点」という声があった。この声が象徴するように、5月は"大型連休への期待"を抱いていながら、"将来への不安"からくる節約志向も根強く働き、その狭間で消費意欲が低調な生活者の意識が伺える。