今回で第70回を迎える、アメリカ演劇界の最高栄誉とされるアワード、トニー賞の授賞式が、WOWOWで6月13日(月)午前8:00より独占生中継される。そのトニー賞で、WOWOWのスペシャル・サポーターを務めるミュージカル界のプリンス、井上芳雄にインタビュー。今回、事前に現地ロケもする井上が、案内役の宮本亜門や八嶋智人と共に、どんなふうにトニー賞を紹介していくのか、注目されている。
トニー賞では、該当期間中にニューヨークのブロードウェイの劇場で公演が開始された作品を対象に、演劇部門、ミュージカル部門それぞれで、作品賞やリバイバル(再演)作品賞、主演男優・女優賞などが授与される。
昨年は、ミュージカル『王様と私』で渡辺謙が、ミュージカル主演男優賞にノミネートされたことで話題沸騰となった。それは、1976年に『太平洋序曲』で佐藤功がミュージカル助演男優賞にノミネートされて以来39年ぶりの快挙だった。結果、渡辺は受賞を逃したものの、『王様と私』は、ミュージカル・リバイバル作品賞、ミュージカル主演女優賞、ミュージカル助演女優賞、ミュージカル衣装デザイン賞の4部門を受賞した。
「昨年の渡辺謙さんは、ノミネートされただけでも素晴らしいことですが、、もしかして受賞するのでは!とスタジオでも盛り上がって。ケリー・オハラさんが主演女優賞を獲ったこともあり、忘れられないです。受賞できずに残念でしたが、夢を見させていただきました。。中継を通して、謙さんとお話できたのも、嬉しかったです。」井上は、緊張しながら渡辺と言葉を交わしたそうだが、その人柄については「すごくフラットで、ぜんぜん偉ぶらない方」という印象を受けた。「人として別け隔てなく接してくださるんです。だからこそ、世界で活躍できるような人格なんだろうなと。もちろんパフォーマンスはカッコ良いし、色気があって素敵でした」。
また、トニー賞については、毎年観て自分を戒め、刺激をもらうと言う。「ブロードウェイはすごいなあと。こんな新作が出て、こんな新しい人が出てくるのかと感心しつつ、自分ももっと頑張らなきゃと思うところもあります。去年、謙さんが出られたということで、憧ればかりでもしょうがないし、そこから学んだりもしたい。自分たちも頑張っているところがあるから、負けないものを作ろうという意気込みでやっていくべきだとも思います」 サポーターを務めるのは今年で3度目だが、今回は待望の現地ニューヨークロケも果たすことになった井上。「初めて自分の目で観てコメントできるので楽しみです。話題の舞台『ハミルトン』は、すごいすごいとは聞くけど、何がすごいのかを観てみたい。また、『シャッフル・アロング』のオードラ・マクドナルドとか、向こうのトップスターのパフォーマンスを観るのも楽しみです」と目を輝かせる。
第70回トニー賞授賞式は、ニューヨークのビーコン・シアターで開催され、2012年のトニー賞で演劇主演男優賞を受賞したジェームズ・コーデンがホストを務める。豪華スター競演による華麗なステージにも、今から期待が高まる。