山陽電気鉄道の新型車両6000系が27日から営業運転を開始し、山陽姫路駅で出発式が行われた。同社サイトに6000系の運行スケジュール(5月13日まで)も公開されており、平日・土休日ともに当面は普通列車で運用される予定となっている。

山陽電気鉄道の新型車両6000系が山陽姫路駅に入線

新型車両6000系は3両固定編成で、2015年度は2編成製造された。車体はアルミニウム合金製で、「環境にやさしく、安全・快適な車内空間の提供」をコンセプトに開発されている。外観のアクセントカラーに同社のイメージカラーである赤を継承した「イノセントレッド」を採用し、車体側面ドア横に朝日をイメージしたオレンジのグラデーションを施すなど、「継承と挑戦」の姿勢を表現したデザインに。車内の座席も外観と調和した赤を用い、兵庫県花「のじぎく」を柄模様に取り入れた。

営業運転初日の4月27日、山陽姫路駅11時3分発の普通(阪急神戸三宮行)が初運用となった。発車30分前の10時30分すぎ、3両編成の6000系が山陽姫路駅1番ホームに入線。10時50分すぎ、2番ホームに3000系の同社最古参の車両(1965年製造の3000号)が入線し、新旧の編成が並んだ。出発式には姫路市のイメージキャラクター「しろまるひめ」も参加。姫路城の第48代「姫路お城の女王」による花束贈呈も行われた。

新型車両(写真左)と最古参の車両(同右)が並ぶ

出発式では花束贈呈や、山陽姫路駅長と「しろまるひめ」による出発合図などが行われた

山陽電気鉄道鉄道事業本部鉄道営業部長、増田隆治氏は出発式で挨拶し、「6000系は生まれたばかりの赤ん坊です。これから雨の日も風の日も、運行規制がかからない限り走り続け、そして成長していきます。我々も6000系とともに成長し、積極果敢に挑戦していきたい」とコメント。デビュー前の4月17日に実施された一般向け試乗会・車両見学会では、計540名の定員に対し、5,076名から応募があったとのことで、「お客様、沿線の皆様からの期待の大きさをひしひしと感じています」と語った。

その後、山陽姫路駅長と「しろまるひめ」による出発合図で、新型車両6000系は定刻に山陽姫路駅を発車した。同車両は5月13日まで、おもに本線の普通列車で運用され、5月9~13日は2編成とも運行予定とされている。6000系はワンマン運転にも対応しており、今後は網干線(山陽飾磨~山陽網干間)での運行も予定しているとのことだった。

山陽姫路駅での新型車両6000系と出発式の様子