オリエンタルランドはこのほど、新エリアや新アトラクションも含めた2020年度までの東京ディズニーランド、東京ディズニーシー(共に千葉県浦安市)の開発計画の一部について決定事項を発表した。
同社は2014年、「2023年までに高い満足度を伴った入園者数を恒常的に3,000万人レベルとする」ことを目標として発表したが、2014年度以降の入園者数レベルが想定よりも早いペースで高まっていることを受け、同目標の達成を2020年度へと前倒して実現することを決定。既に発表していた開発計画の一部を見直すことを決めた。
東京ディズニーランドでは、現在トゥモローランドにある「グランドサーキット・レースウェイ」や「スタージェット」、一部の飲食施設や商品施設をクローズする。
同エリアには、ファンタジーランドの新エリアとして大型アトラクションを有する「美女と野獣エリア(仮称)」をオープンするほか、ライブエンターテインメントシアターも設置。隣接するトゥモローランドとトゥーンタウンにも、新規アトラクションおよび新規キャラクターグリーティング施設を導入する。これらの開発に向けた総投資額は750億円レベルとなる見込みとのこと。このほかにも、アトラクションやエンターテインメントプログラムの刷新やリニューアルを実施する予定。
「美女と野獣エリア(仮称)」は、ディズニー映画『美女と野獣』の世界を体感できるエリアとなる。野獣の住む城やベルの住む村があり、城にはディズニー映画『美女と野獣』をテーマにした日本オリジナルの大型アトラクション(名称未定)が導入されるほか、ベルの住む村にはショップやレストランがオープンする。
アトラクションはライドタイプで、体験時間は約8分。映画『美女と野獣』の曲にあわせて動くライドに乗り、ルミエールやチップたちとの夕食会など、映画の名シーンを体験しながら、野獣の心を開こうとするベルの冒険を楽しめる内容となる予定。導入時期は2020年春、投資額としては約320億円を予定している。
「美女と野獣エリア(仮称)」に隣接して、東京ディズニーランド初の屋内シアターも設置予定。ディズニーキャラクターによるライブエンターテインメントシアター(名称未定)が展開される。定員は約1,500人で、導入時期は2020年春、投資額は約170億円を予定している。
トゥモローランドには、ディズニー映画『ベイマックス』をテーマにしたライドアトラクション(名称未定)がオープンする。体験時間は約1分30秒で、ベイマックスが見守る中、軽快な音楽に合わせて予測不能な動きをしながら回転するライドに乗りこむアトラクションとなる。導入時期は2020年春、投資額は約60億円を予定している。また、同アトラクションの隣には、東京ディズニーリゾート初となるポップコーンの専門ショップがオープン。複数のフレーバーのポップコーンを販売する。
さらに、トゥーンタウンにはミニーマウスのキャラクターグリーティング施設がオープン。ファッションデザイナーとして活躍するミニーマウスのスタジオという設定で、訪れたゲストは、ミニーマウスのデザインスタジオや作業部屋を見学したり道具に触れたりしながらフォトスタジオへ向かい、おしゃれなファッションに身を包んだミニーマウスと一緒に写真を撮ることができる。導入時期は2020年春、投資額は約20億円を予定している。
東京ディズニーシーでは、メディテレーニアンハーバーにて大型アトラクション「ソアリン(仮称)」が導入される。海外のディズニー・テーマパークで人気の高いシミュレータータイプのアトラクションで、東京ディズニーシーでの導入時にはオリジナルのシーンも加わった最新の映像を展開する。体験時間は約5分で、ゲストはライドに乗って風や匂いを感じながら、世界中の名所や大自然を巡る空の旅を体験できる。導入時期は2019年度、投資額は約180億円を予定している。
また、同園ではほかにも、アトラクションやエンターテインメントプログラムの刷新およびリニューアルを実施する予定。2016年7月9日からはロストリバーデルタにて新規ミュージカルショー「アウト・オブ・シャドウランド」がスタートするほか、2017年春にはポートディズカバリーにて新規アトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」も導入予定。なお、「ニモ&フレンズ・シーライダー」はジェーシービーによる提供が決定しており、同アトラクションの導入に伴い「ストームライダー」は2016年5月16日にクローズする。
同社は今回の発表以外にも、東京ディズニーリゾートの価値向上に向けたさまざまな開発計画の検討を進めており、決定次第順次発表するとのこと。
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