JR北海道は、雪崩や土砂崩れの恐れがあるとして2月12日から運転見合わせとしていた留萌本線留萌~増毛間の運転を4月28日始発から再開すると発表した。同区間については、今年度の降雪期前に廃止される方針とされている。
留萌本線留萌~増毛間は災害の起こりやすい区間で、過去2度にわたり斜面から線路に流入した雪や土砂に列車が乗り上げ、脱線する事故も発生している。このため、今年も雪解け時期を前に同区間の運転を取りやめ、雪崩や土砂崩れの恐れがなくなる時期まで運転を見合わせていた。4月28日からの運転再開にともない、2月15日から実施してきた一部の列車に対するタクシー代行は4月27日で終了となる。
なお、同区間は利用者の減少により年間約1億6,000万円もの赤字を生み出しており、雪崩や土砂崩れへの対策工事を行う場合にはさらに数十億円の費用がかさむと見られることから、JR北海道は昨年8月に2016年度限りで廃止する方針を表明。沿線自治体のうち増毛町は廃止に同意し、留萌市も同調する見込みであることから、今年度での廃止は確実とみられる。JR北海道は廃止の具体的な日付を発表していないが、沿線自治体には12月4日を最終運行日とすると伝えたと報じられている。