JR貨物は21日、熊本地震の影響で不通となっていた鹿児島本線熊本~八代間の復旧にともない、貨物列車も順次運転再開すると発表した。あわせて19日から運転されている臨時貨物列車の輸送状況も説明した。

鹿児島本線熊本~八代間が復旧し、貨物列車も運転再開される

今回の地震で運休した貨物列車(一部区間で運休となった列車も含む)は153本に及んだという。同社は鹿児島本線・肥薩おれんじ鉄道経由で鹿児島貨物ターミナル駅まで運転する貨物列車を設定しており、熊本~八代間が貨物列車の最後の不通区間となっていた。

鹿児島本線は14日夜の地震発生以降、JR九州の復旧作業により、18日までに熊本~八代間を除く区間で運転再開。残る熊本~八代間も21日13時頃に運転再開した。これにより、鹿児島方面への貨物列車も運転可能となり、4月20日に発車した下り1071列車(通常の運転時刻は東京貨物ターミナル駅3時11分発・鹿児島貨物ターミナル駅6時27分着)、4月21日の上り1062列車(通常の運転時刻は鹿児島貨物ターミナル駅16時14分発・東京貨物ターミナル駅12時9分着)から運転再開されることになった。

JR貨物が運転再開を発表した時点で、4月20日発の下り1071列車はすでに熊本駅に到着しており、熊本~八代間の運転再開を待って「準備出来次第発車予定」(JR貨物)とされていた。4月21日発の上り1062列車は20時30分頃、八代駅を発車する予定。なお、運転再開後も一部区間で徐行を行うため、遅れの発生が見込まれるとのこと。

19日から運転されている臨時貨物列車は、熊本地震の救援物資などの輸送に対応し、吹田貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間(東京貨物ターミナル発列車から継送)で運転されている。JR貨物は臨時貨物列車の輸送状況について、「九州内に到着する清涼飲料水等の食料工業品、及び宅配便貨物を中心として、ご利用を頂いています」と説明。この臨時貨物列車は当分の間、運転される予定となっている。