CyberZは4月20日、デジタルインファクトと共同で行った、スマートフォン広告市場動向調査の結果を発表した。

「スマートフォン広告市場規模予測2014年-2020年」

同調査では、スマートフォン広告を「検索連動型広告」「ディスプレイ広告」「成果報酬型広告」の広告商品に分類。2015年1月~12月の年間スマートフォン広告出稿額を推計し、市場規模予測を算出している。

2015年のスマホ広告市場規模は3,717億円

2015年のスマートフォン広告市場規模は、3,717億円。前年比123.6%と順調に成長している。

中でもソーシャルメディア向け広告や動画広告の需要拡大がけん引。ディスプレイ広告の市場規模は2,225億円で前年比135.0%と、全体に占める構成比は約6割。そのほか、検索連動型広告市場が1,380億円(前年比115.0%)、成果報酬型広告市場が112億円(前年比70.0%)となっている。

「スマートフォン広告市場規模予測(広告商品別)2014年-2020年」

「リエンゲージメントディスプレイ広告」が有望な成長領域

調査では、ゲームアプリやEコマースサービス運営者の広告主を中心としたリエンゲージメントを目的とする出稿需要を有望な成長領域として注目。2016年の「リエンゲージメントディスプレイ広告」出稿額は69億円、2017年には350億円に到達すると予測している。

「エンゲージメントディスプレイ広告市場規模予測2015年-2020年」

「ゲームアプリやEコマースサービス運営者などの広告主は、これまで新規ユーザーの獲得を目的にスマートフォン広告を活用してきましたが、新規ユーザーによる需要が一巡し、現在は既存ユーザーといかに関係性を深め、収益を高めていくかということへの関心が高まりつつあります」と同調査。

今後の成長は?

2016年のスマートフォン広告市場については4,542億円、前年比122.2%と好調に推移すると予測。広告商品別では、検索連動型広告が1,559億円(前年比113.0%)、ディスプレイ広告市場は、2,893億円(前年比130.0%)、成果報酬型広告90億円(前年比80.4%)。

検索連動型広告市場はユーザーの1検索あたりの収益性の改善が続き市場規模を底上げしながら好調に推移、ディスプレイ広告市場はソーシャルメディアを中心に新しい魅力的な広告商品の登場が相次ぎ引き続き高い成長率を維持、成果報酬型広告は単価の下落や出稿件数の減少により漸減傾向が続くことが予想されるという。

さらに今後成長率は徐々に緩やかになりながらも二桁成長を維持し、2020年には2015年の約2倍、7,527億円するとも予測している。