JR東日本とびゅうトラベルサービスは21日、寝台特急「カシオペア」の客車E26系を使用したツアー専用臨時列車「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」の旅行商品の詳細を発表した。運行スケジュールなども明らかにされている。

「カシオペアクルーズ」3泊4日、日本海ルート経由で北海道へ

「カシオペア」車両を使用したクルーズ列車が北海道へ(写真は寝台特急「カシオペア」)

「オール2階建て」「オール個室」のE26系(12両編成)を使用し、上野~札幌間を結んだ寝台特急「カシオペア」は、北海道新幹線の開業を前に3月19日上野発・3月20日札幌発の列車をもって運行終了。その後、E26系による旅行会社のツアー専用列車「カシオペアクルーズ」「カシオペア紀行」を6月から運行開始し、東日本エリアを中心に、期間限定で北海道への直通運転も行うことを発表していた。

「カシオペアクルーズ」は6月以降の第1土曜日に上野駅を発車し、3泊4日で日本海から東北・北海道を周遊する行程となる。出発日は6月4日・7月2日・8月6日。1日目は上野駅を7時50分頃に発車し、羽越本線など日本海ルートを走行する。2日目から北海道に入り、7時10分頃に五稜郭駅到着、16時40分頃に札幌駅到着。3日目の16時40分頃に札幌駅を発車し、4日目は松島駅7時30分頃着・10時50分頃発、上野駅到着は17時頃とされている。

1日目は車内で昼食・夕食を取り、村上駅で下車して瀬波温泉で入浴する。2日目は五稜郭駅で下車して朝食と函館周辺観光を楽しみ、大沼公園駅から札幌駅への車中で昼食を取り、朝里川温泉(小樽)または定山渓温泉(札幌)で宿泊する。3日目は道内を周遊した後、札幌駅からの車内で夕食を取る。4日目は松島観光を楽しみつつ朝食を取り、車内で昼食を取った後、上野駅に到着する。車内での食事に関して、地域の食材を生かした地元シェフによる料理も提供されるとのこと。

6~8月の「カシオペアクルーズ」の旅行企画・実施会社はびゅうトラベルサービス。募集人員は34名で、専用ホームページと専用ダイヤル、首都圏・新潟・長野エリアの駅のおもな「びゅうプラザ」で申込みを受け付け、抽選での販売となる。

大人1名あたりの旅行代金(上野駅発着、2名1室)は、「カシオペアスイート」展望室タイプが60万円、メゾネットタイプが55万円、「カシオペアデラックス」が52万円、「カシオペアツイン」(眺望の良い2階の部屋を用意)が46~48万円。ツイン利用の一部コースのみ、1室1名でも利用可能だが、1人部屋追加料金として10万円加算される。

上野~札幌間往復「カシオペア紀行」旅行企画・実施会社が決定

「カシオペア紀行」は上野~札幌間の夜行寝台列車として、6・7月は第2週以降の土曜日に上野発(上野駅16時20分頃発・札幌駅11時15分頃着)、日曜日に札幌発(札幌駅16時38分頃発・上野駅11時52分頃着)を運行。ダイニングカーでコース料理や和食を提供するほか、乗客全員に「カシオペアスペシャル弁当」も用意する。

旅行企画・実施会社は運転日ごとに異なり、6月18日上野発・6月19日札幌発は阪急交通社、7月9日上野発・7月10日札幌発は日本旅行、7月16日上野発・7月17日札幌発は読売旅行、7月30日上野発・7月31日札幌発はJTBが担当する。旅行商品の詳細は各旅行会社のホームページなどで発表される。

その他の「カシオペア紀行」の運転日はびゅうトラベルサービスが担当。6月11日上野発・6月12日札幌発では、「カシオペアツイン」を利用した片道乗車ツアーが設定されるほか、「日本の旅・鉄道の旅」限定のツアーも発売(5月2日13時販売開始)される。6月25日上野発・6月26日札幌発では、「大人の休日倶楽部」の会員数200万人達成を記念した貸切運行ツアーの設定となり、往路または復路で「カシオペアスイート」「カシオペアデラックス」「カシオペアツイン」を利用できるコースが用意されるという。