小学館が運営する女性インサイト研究所はこのほど、「女性のニオイ」に関する調査の結果を発表した。同調査は3月11日~17日、『CanCam』『Oggi』読者の女性219人(平均年齢29.0歳)を対象にインターネットで実施したもの。
女性のニオイを「くさい」と思ったことがあるか聞いたところ、91.8%が「思ったことがある」と回答した。
体のどこのニオイが気になるか聞くと、「口」や「わき」などのパーツと同様、服や全身といった「からだ全体」から臭うという声が最も多かった。具体的にどのような場所で感じたか尋ねると「電車・バスなど交通機関」「職場」「エレベーター」など、通勤シーンを思わせるところが多く挙げられた。
自分のニオイを他人から指摘されたことはあるか聞くと、75.3%が「ない」と答えており、「ある」は23.7%にとどまった。前項では9割以上が他人を「くさい」と感じていると回答しているにもかかわらず、周りからは指摘されにくいという現状が明らかとなった。
具体的にどのようなニオイがくさいと思ったか尋ねると「香水・口臭・タバコ」のほか、「わき・汗」という回答が多かった。
女性を対象に自分のニオイに関する失敗エピソードを尋ねたところ「香りのするボディークリームを塗って出社したら、『トイレの芳香剤のニオイしない? 』と周辺がざわついた」「出社後、汗だくで席に戻ってあおいでいると、遠くの席の先輩が近づいてきて、黙って消臭スプレーを渡された」といった声が寄せられた。
自分のニオイについて、ふだんから気をつけてケアしているところについて尋ねたところ、「口」「髪の毛」「わき」が上位を占めた。「服」という回答は4位だったが、医学博士の五味常明医師によると、ニオイのケアをするときに、最も気をつけるべき点は「衣服」であるという。
「衣服には体のニオイはもちろん、タバコや焼肉のニオイなども着いています。ニオイは発散されている状態よりも、何かに付着した状態のほうが感じやすいため、濃縮した衣服のニオイは、他人にも感じやすいのです」(五味医師)。
また、他人のニオイは感じるのに、自分自身のニオイがわからないこともある。この点について五味氏は「同じニオイを嗅(か)いでいると、だんだんそのニオイに慣れて、自分自身では気づきにくくなります。これを『嗅覚の順応』または『嗅覚の疲労』と言います」と解説している。
特に春から夏にかけての季節は、汗の分泌が増えてニオイが濃くなる。「そのニオイに、今まで休んでいた嗅覚が敏感に反応し、電車の中などでは特に人のニオイが気になることも多くなるでしょう」と五味医師。汗を蒸発させやすいものや通気性のいい素材を選んだり、殺菌作用のある消臭スプレーを使用したり洗濯したりするなど、日頃からの衣類ケアが大切だという。