レノボは3月、米ジュ二パーネットワークスと大企業およびウェブスケールの顧客に向けた次世代のコンバージド型、ハイパーコンバージド型、ならびにハイパースケール型と呼ばれる大規模なデータセンターインフラソリューションの構築を目指すため戦略的業務提携を発表した。今回、レノボ GM, Server Business Unit Enterprise Business GroupのKamran Amini氏にジュ二パーとの提携を中心にエンタープライズ事業の戦略などについて話を伺った。

レノボ GM, Server Business Unit Entarprise Business GroupのKamran Amini氏

冒頭、Amini氏はITによるビジネスモデルの変化について「2015年にレガシーシステムからクラウドへの移行が顕著となり、現在はハイブリッドクラウドに移行している。理由として企業がクライアントのニーズに応えるためにアジャイルになる必要があり、データセンターの変容が生じている」と指摘した。

そのうえで、同氏は変容について2つの点に着目。「1点目は2012年頃にレガシーな環境からコンバージドな環境に変化してきたほか、2015年からSoftware-Definedに変容し、その中でもハイパーコンバージドが主なプレイヤーとなっていることだ。ハイパーコンバージドはサーバの技術、Software-Defined技術が用いられており、結果として経済的な面やOPEX(運用コスト)の面で効率的なため小規模な環境からスタートできる」と語った。

また「2点目はSDDC(Software-Defined Data Center)時代が到来している。SDDCはSDN(Software-Defined Network)があり、伝統的なインフラストラクチャとは異なり、将来のSDDCは伝統的な環境からコンバージドな環境、さらにハイパーコンバージドな環境、そしてSoftware-Definedな環境に移行していく。われわれは、それらすべてのニーズに応えることができ、目的主導型の革新を試みる顧客をサポートし、必要なアプリケーション、データセンターを提供していく」と説明した。

レノボではデータセンターの変容に対し「インフラストラクチャのあらゆるニーズに対応し、サーバ、ストレージ、コンバージド、ハイパーコンバージド、ネットワーキングなどのソリューションを提供しているほか、大規模システムを有する顧客に対しエンドツーエンドのサービスを提供している。また、顧客のニーズに応えるためインフラの統合を容易にできるようにサポートし、OPEXの削減を支援するほか、充実したカスタマーエクスペリエンスを提供している」とAmini氏は胸を張る。

そのような状況においてジュ二パーとの提携により強化する方針とし、同氏は「ジュ二パーとの提携はグローバルな規模で行い、いくつかの目的を果たすことができており、データセンターのネットワーキングニーズを満たすためにトップオブザラックからコアな所まで、すべての部分で信頼できるパートナーだ。また、エンドクライアントに提供しているポートフォリオを捕捉できるのが同社だと考えており、ハードウェアとソフトウェアの分離を可能とするスイッチを提供するほか、同社のネットワークの知識と経験を活かすとともに同社の技術をわれわれのサーバ技術と融合させ、さまざまなソリューションを提供していく」と期待を寄せた。

今後、シナジー効果を活かすためデータセンターではクラウド、ソフトウェアスタックの部分においてソリューションを提供することができ、レノボはデータセンターにサーバ、ストレージ、ネットワーキングなどのポートフォリオに加え、ワークロードの最適化を行うためのソリューションも提供していくという。