リクルートライフスタイルは4月末から、スマートフォンで自分の精子の濃度と運動率が簡単に測れるサービス「Seem(シーム)」の提供を開始する。
WHO(世界保健機関)の調査によると、不妊の原因が男性のみにある場合は24%、男女ともにある場合も24%で、合わせると48%は男性側に原因があるという。しかし、男性が医療機関で精液検査を受けるには心理的な抵抗のほかに時間的制約などもあり、多くの男性は検査を受けた経験がないとのこと。
このような背景を受け、同社は男性不妊専門医の監修のもとで臨床試験を実施。自宅で手軽に精子の状態をセルフチェックできる同サービスを開発した。4月末から、東京都内・近郊の一部クリニック、薬局にて、「スマートフォン顕微鏡レンズ」が入った「Seemキット」をテスト販売する。
キットには顕微鏡レンズのほか、精液採取用カップ、採取棒も入っている。セルフチェックの際は、採取用カップに射精1回分の精液を入れ、液化するまで15分待つ。その後、採取棒を使い顕微鏡レンズの上に精液をのせて、専用アプリ「Seem」で動画を撮影。動画はプログラムで自動解析され、精子の濃度と運動率が表示されるという。
サービス利用には『Seem』専用 iPhoneアプリ(無料)が必要となる。アプリの提供はiPhoneのみで、Androidやその他OSでは利用不可。
なお、同サービスは精液簡易チェックツールであり、医療機器ではないとのこと。測定結果は医療機関の診断に代わるものではなく、確定的な診断を行うものではないという。そのため、必要に応じて医療機関を受診することをすすめている。