マイナビは4月14日、「2017年卒マイナビ学生就職モニター調査 3月の活動状況」の結果を発表した。調査は3月28日~4月1日、2017年に卒業予定の全国大学4年生及び大学院2年生1,467名を対象にWEB上のアンケートフォームで行われた。
約8割がES提出や適性検査・筆記試験を経験
広報活動開始から1カ月の学生の活動状況について、自己分析や業界・仕事・企業研究企業へのエントリーは、前年と同程度の活動率だった。
一方、個別企業セミナーへの参加(92.9%)、エントリーシートの提出(80.7%)・通過(53.5%)、適性検査や筆記試験(76.4%)を受けた学生の割合は大きく増加しており、選考スケジュール前倒しによる短期決戦の影響が表れている。
特に、エントリーシートの提出をした割合は、早くも前年4月並み(前年4月時点:81.5%)となっている。また、1次面接を受けた割合(45.3%)は、前年同月比で増加しており、前年よりも選考活動に進んでいる学生が多いことが分かる。
エントリー社数は減少傾向
エントリー社数の単月平均は前年比4.4社減の30.6社で、2年連続で大きく減少した。
一方、個別企業セミナーへの予約、参加社数の増加も特徴的で、学生が企業の早い採用活動に合わせ、活発に情報収集をしていることがうかがえる。さらにエントリーシートの取り寄せに関しては、前年の3月~8月累計(15.0社)の半数に迫る7.1社に上り、また提出についても前年同月(2.0社)の2倍以上である4.1社に上るなど、前年より早く多く活動していることが分かる。
エントリーする基準は、「少しでも興味が湧いた企業」が3年連続減少した一方で、「志望度の高い企業のみ」が5年連続で増加している。エントリー後の活動が活発化しているため、エントリー範囲を広げない傾向が見てとれる。エントリーは、企業情報を得るためという従来の目的に加え、選考申し込みの要素が強くなっているようだ。
就活が先輩より「厳しくなる」との見解は大きく減少
先輩と比較して、自分たちの就職活動が「(かなり+多少)楽になる」と回答したのは19.5%で、前年同月比で7.9pt増加した。一方、「(かなり+多少)厳しくなる」は、前年より18.2pt減少し、44.4%だった。
「厳しくなる」と思う理由については「選考までの期間が短くなるから準備不足になる(79.6%)」、「16年卒の就職活動に続き、自分たちの就職活動でもスケジュールが変わり、前例がないから(54.8%)」が多かった。
反対に、「楽になる」と思う理由については、「売り手市場(学生が有利)だと思うから(56.1%)」「選考まで期間が短くなるから早く終われる(55.7%)」が多かった。「楽になる」および「厳しくなる」のいずれの回答でも、スケジュール変更が影響していることが分かる。
1カ月間にかかった就活費用は3万7,294円
3月の1カ月間でかかった就活費用については、前年比8,510円増の3万7,294円だった。
うち交通費は2万511円(前年比5,334円増)で、個別企業へのセミナー参加など、移動を伴う活動が増加したことを表していると言える。地域別に見ると、「その他(関東・東海・関西以外)」エリアの学生がかかった交通費は2万9,294円で、関東(1万4,722円)の倍以上となっている。