トヨタ自動車は12日、新型「パッソ」を発表し、東京ミッドタウンでPRイベントを開催した。標準タイプの「X」グレードと、新たに設定された「MODA」グレードの2台が並び、新広告キャラクターのマツコ・デラックスさんがゲストで登壇した。

新型「パッソ」PRイベントの会場に「X」(写真左)・「MODA」(同右)が並んだ

これまで共同開発だった小型乗用車のダイハツ「ブーン」・トヨタ「パッソ」は、フルモデルチェンジを機にダイハツが企画・開発から生産まで一貫して担当し、OEM供給する体制へと移行した。ダイハツが軽自動車で開発した「e:Sテクノロジー」を採用し、低燃費・低価格化を実現するとともに、同社が得意とする2フェイス戦略を小型車でも展開。新型「ブーン」「パッソ」ともに上級グレードが設定される。

新型「パッソ」の「X」グレードはシンプルで親しみやすい安心感のあるスタイル、上級グレード「MODA」はスマートかつ上質な装いの個性的なスタイルとした。取り回しの良いコンパクトサイズ(全長3,650~3,660mm、全幅1,665mm、全高1,525mm)を維持しつつ、従来型より前席・後席の間を75mm延長し、ゆとりある広い空間を確保。ボディの軽量高剛性化、足回りの強化などにより、フラットな乗り心地や上質な走りを提供する。

PRイベントでは、新型「パッソ」を応援する"特命"社外取締役としてマツコさんが登場。今回の"特命"をMCの吉川美代子アナから聞かれ、「すごい"特命"をいただいてしまいました。月販8,000台です。このご時世になかなかの数なんですよ。各都道府県のカローラ店を回って、直にお客さんに売ろうかなと思っています」と答えた。

新型「パッソ」PRイベントに登場したマツコ・デラックスさん。「(カメラマンは)あたしなんか撮り飽きてるんですよ! それより美代子のノースリーブを狙ってるんですよ!」と、MCの吉川美代子アナを目立たせようとしていた

マツコさん出演の新型「パッソ」テレビCMは4月13日から順次オンエア。コミカルな演出で「トヨタのK」「軽じゃないK」を表現する。同車を表す「K」は「カイテキ」「カワイイ」「カッコイイ」など複数の言葉の頭文字から取ったもので、その中の「カイホウテキ」「コダワリ」「クツロギ」にマツコさんが反応。「このクルマは私も乗れるからびっくりしたのよ。何でかっていうと、やっぱりベンチシート! 1人分があいまいなのがいい(笑)。バケットシートのクルマより広く感じるくらい」と語る場面もあった。

「新型パッソはどんな人に乗ってほしい?」と吉川アナから聞かれ、「『X』は『無駄なものは必要ないです』というくらいのポリシーで生きてる方が、さらっと乗るとかっこいいと思う。グリーンの『MODA』は美代子さん(吉川アナ)が似合ってる。美代子みたいな人に乗ってほしいよね」とマツコさん。「日本の道を考えたとき、街で乗るにも田舎で乗るにも小型車のこのサイズが一番だと思うのよ。とにかく1回乗ってみてほしいのよね。お近くのカローラ店で!」とPRしていた。

トヨタ新型「パッソ」は全国のトヨタカローラ店を通じて発売。「X」グレードの価格は2WD(FF)115万~144万7,200円、4WDが132万3,000~162万円。「MODA」グレードの価格は2WD(FF)143万1,000~165万7,800円、4WDが160万3,800~183万600円(価格はすべて税込)。同車の生産工場はダイハツ工業本社池田工場とされている。