前回の記事ではマイナス金利のメリット・デメリットについて説明しました。今回は、注目を集めている「デパート商品券積み立て」など、マイナス金利時代の今だからこそ活用したいお得な支払い方法を紹介します。
今注目の「デパート商品券積み立て」
マイナス金利で一躍注目されるようになったのが、「デパート商品券積み立て」です。12カ月積み立てると1カ月分の積立額がプラスされて、商品券やプリペイドカードとして利用できるものです。お中元やお歳暮をデパートで注文していたり、気に入ったブランド品の購入時の積み立てとしても人気です。値引きをしないブランド品も、この商品券で購入すれば実質割り引きとなりお得です。
とはいえ、使えるのは積み立てをした他店舗を含む同デパートのみ。また、預貯金などは預金者1人あたり元本1,000万円とその利息は、たとえ預け入れをしている金融機関が破綻をしても保護されますが、万が一そのデパートが破綻した場合は保護の対象とはならないので、注意が必要です。
しかし、まるまる損をするのかと言えばそうではありません。まず、発行者が商品券の利用を終了した場合には、額面どおりの払い戻しを行うことが義務づけられていますので、破綻だからと言ってすぐに処分をしないようにしましょう。
場合によっては、額面どおりに戻らないこともありますが、「前払式証票の規制等に関する法律」に基づき、所定の手続きを行えば、未使用分のおよそ半額程度が還付されます。なお、払い戻し手続き実施中の発行者一覧は、金融庁ホームページで確認できます。また、手続きには期限がありますので、早めに手続きをしましょう。
プレミア付きの「金券支払い」
QUOカードには、5,000円券で70円(1.4%)、1万円券で180円(1.8%)のプレミアが付いているものがあります。購入できるところは、セブンイレブン、LAWSON、Family Martなどコンビニ各店、HMVや一部書店です。
また、金券ショップで金券を購入すれば、定価で購入するよりも安く買えます。ちなみに私は、ビックカメラの商品券を毎月定額ずつ購入して、家電積み立てをしています。通常ビックカメラで商品券利用をするとポイント付与率が悪くなりますが、ビックカメラ商品券であれば、ポイント付与率は現金購入時と同じだからです。
とはいえ、金券を買うのにわざわざ交通費を掛けてもペイできないこともあるので、何かのついでに買うことをおすすめします。
「電子マネー支払い」でポイントをもらう
楽天Edy、nanaco、WAONといった電子マネーで決済をすると、利用額に応じたポイントが貯まります。
楽天Edy、WAONは200円につき1ポイント、nanacoは100円につき1ポイントで、1ポイント=1円になるので、同じ支払うにしても電子マネーは上手に活用したいものです。
もし電子マネーを盗難などでなくした場合は、楽天Edyの場合は、残高は補償されません。nanaco、WAONは、利用停止手続きをして利用停止措置が完了した時点のマネーとポイントが引き継ぎできます。
「クレジットカード払い」はポイント還元率と年会費をチェック
クレジットカードはポイント還元率が高い年会費無料のカードが人気です。よく利用するお店のクレジットカードを作れば、キャンペーン時はその店舗のクレジットカードで決済すると、割り引きやポイント倍増といった特典も期待できます。
ただし、ポイントばかりに気を取られるのではなく、そのポイントの利用しやすさにも注目しましょう。
ポイントを貯めるだけ貯めていても、いざ使おうとしたら、有効期限が過ぎていたり、交換方法が複雑すぎて面倒になった。交換手数料が高かった…といったことも考えられます。ポイントは、買い物時に使えるといった使いやすい方が無駄になりにくく、おすすめです。
執筆者プロフィール : 丸山晴美(まるやま はるみ)
外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している。