説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ソフトウェア・アップデートの待ち時間を短縮できますか?』という質問に答えます。

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iOSのソフトウェア・アップデートは、数百メガバイトにおよぶイメージファイル(多数のファイルをまとめたもの)ダウンロードと、そのイメージファイルを内蔵ストレージ上に展開する処理に分かれます。ネットワークの状態にもよりますが、すべてが終わるまでに15分から30分程度の待ち時間を見ておいたほうがいいでしょう。

ソフトウェア・アップデートの実行中、iPhoneは操作不能の状態となります。電話の着信やアプリの利用はもちろん、ホーム画面で現在時刻を確認することすらできなくなるため、iPhoneを利用できなくてもそれほど困らない深夜の実行が推奨されます。

高速なWi-Fi環境を用意すれば、ダウンロードにかかる時間のぶんだけ待ち時間を短縮することは可能ですが、イメージファイルの展開処理は短縮できません。しかし、iOS 9以降サポートされた自動アップデート機能を利用すれば、実質的な待ち時間をゼロにできます。

自動アップデートを行う場合は、インストールの準備ができた旨のメッセージを含むダイアログで「後で」をタップします。次の画面でパスコードを入力し、深夜1時~5時の間に電源ケーブルを接続し放置しておけば、自動的にアップデート処理が実行されます。就寝中にすべての処理が完了し、翌朝には最新バージョンのシステムでiPhoneを利用できます。

なお、iOS 9.1で自動アップデートを行うと、登録済のアラームが解除されてしまう問題が発生していましたが、iOS 9.2では修正されています。とはいえ、アップデート完了後の最初のロック解除にはパスコードの入力が必須であり、アラーム停止に手間取る可能性があることは留意しておくべきでしょう。

ソフトウェア・アップデートを夜間に自動実行すれば、実質的な待ち時間をゼロにできます