Q.日本の子育てに関して行政に言いたいことがあれば教えてください

子どもがうまれてから何かと出費が増え、思うように貯蓄ができなくなってしまった。夫の給料だけではやっていけないので私も働きに出たいけど、保育所はどこもいっぱいで子どもを預ける場所がない。このままやっていけるか不安……。今回は、マイナビニュース会員のうち子どもを持つ既婚の男女191名(男性: 126名、女性: 65名)に、「日本の子育てに関して行政に言いたいこと」があるか質問してみた。

Q.日本の子育てに関して行政に言いたいことがあれば教えてください。

回答は、「経済的負担の軽減」が23%、「保育所の充実」が14%、「働きやすい環境づくり」が8%、「教員、保育士の待遇改善」が3%となった(それ以外は、その他)。

■経済的負担の軽減
・「高校卒業時までの助成を分厚くしてほしい」(43歳男性/農業協同組合/公共サービス関連)
・「養育費がかかるので、もっと税金を投入してほしい」(41歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
・「子どもを持っている夫婦にもっと手厚いサポート(お金を含めて)が必要」(39歳男性/その他/クリエイティブ関連)
・「子育てにお金が解決かからなければもっとうみたいと思っている人はたくさんいますよ、と伝えたいです」(34歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■保育所の充実
・「保育園に入れて! 学童増やして! 」(33歳女性/化粧品・医薬品/営業関連)
・「希望時に保育所に入所できるような環境を整備してほしい」(42歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「保育園はもちろんのこと、実家が近くにない人のために病児保育を充実させてほしいです」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「保育園の待機児童問題は本当にどうにかしてほしい。保活のことを心配して、子どもをうむかどうかや、うむタイミングを考えなければならない今の状況では少子化はますます加速すると思います」(36歳女性/生命保険・損害保険/営業関連)

■働きやすい環境づくり
・「母親の勤務時間減少を実現してほしい」(57歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)
・「結婚退職、出産退職を迫るブラック企業には労働法や各種行政刑法で鉄ついを振り下ろしてもらいたい」(67歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「子どものことで会社を休みづらい状況をなんとかしてほしい」(32歳女性/ソフトウェア・情報処理/その他・専業主婦等)
・「男性は育児休業を上司が取らないと部下は取れない、会社から勧められるだけでも違うから市の方から通達してほしい」(50歳男性/輸送用機器/営業関連)

■教員、保育士の待遇改善
・「保育士の給料をあげてくれ! 」(29歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「保育、教育に従事する方々の待遇改善」(41歳男性/化粧品・医薬品/専門サービス関連)
・「議員の数を減らし、保育士の給与をあげてほしい」(37歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「先生のやる気を適正に評価し、報酬に反映すること」(55歳男性/設計/建築・土木関連技術職)

■その他
・「少子化と言いながら対策がまったくお粗末」(64歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「ヨーロッパ、特に北欧に見習った福祉の充実」(46歳男性/通信関連/IT関連技術職)
・「支援などの内容が分かりにくい。もう少し分かりやすくアナウンスしてほしい」(46歳男性/専門商社/クリエイティブ関連)
・「うめる環境にしても、うみたがらない女性が多いことが問題」(51歳男性/医療用機器・医療関連/営業関連)
・「子育ては女性がするものという考えがまだまだ主流だと思うので、固定観念にとらわれることなくいろいろな家族の形態を応援してほしいです」(54歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■総評
行政に望むこととして最も多かったのは「経済的支援」だった。保育所や幼稚園の保育料、学校教育費、塾、医療費などなど、子育て中は何かと出費も多く経済的な負担が大きいもの。そのため「補助金をもっと出してほしい」「子ども手当の増額を! 」といった金銭的支援を望む声が多く寄せられたが、給付金だけでなく医療費や教育費の無料化、税金の減額などを望む声も多かった。

次に多かったのは「保育所・幼稚園」に関する意見。最近、待機児童数の増加が社会問題となっているが、実際に入りたくても入れる保育所が見つからず苦労する親は少なくないようだ。「うちは運よく入れたが、施設を選べる状況ではなかった」といったリアルな声も寄せられている。

この他にも、「遊び場の充実」や「女性の社会復帰支援」「児童虐待の防止対策」などさまざまな意見が寄せられていたが、なかには「恩恵を受けたこともない」「言っても無駄」といった悲観的な意見も……。将来への不安が尽きない子育てだが、今後子どもを取り巻く環境が少しでもよくなることを期待したいものである。

調査時期: 2016年2月23日~2016年3月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 既婚男女191名
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません