フィギュア・高橋大輔さんは、現役時代に体幹トレーニングに力を入れていた

世界選手権も終わり、フィギュアスケートはオフシーズンへと突入しました。現在、多くの選手が次のシーズンに向けて準備をしている頃だと思います。前回は体幹トレーニングについて触れましたが、今回はそのほかの陸上トレーニングについていくつかご紹介したいと思います。

以前、オフアイストレーニングとしてバレエや新体操などをご紹介しました。浅田真央選手はバレエをきっかけにスケートを始めましたし、高橋大輔さんは現役時代、陸上トレーニング専門のトレーナーさんと一緒にランニングや体幹トレーニングを行っていました。ですが、この他にも選手がオフアイスで行っているトレーニングがたくさんあります。

さまざまな効果が見込める縄跳び

まずは、最も多くのフィギュア選手が取り入れているであろう「縄跳び」です。この記事を読んでくださっているほとんどの方も、一度は縄跳びをしたことがあるでしょう。フィギュアの選手はこの縄跳びをトレーニングだけではなく、ウオーミングアップで取り入れていることが多いです。テレビでウオーミングアップ風景が映った際に見かけたことがある方もいらっしゃると思います。

縄跳びのやり方は選手の目的によって異なりますが、長く跳び続けて心肺機能を高めたり、2重跳びや3重跳びでジャンプ力を高めたりと、さまざまな効果があります。専門用語では「プライオメトリクストレーニング」というのですが、縄跳びをしている際に着地の時間をなるべく減らし、着地のパワーをジャンプの力に変えることで、より楽に高いジャンプが跳べるようになります。

低年齢の選手は正しい跳び方を身体で覚えていくのですが、縄跳びをしている際は、体幹が安定していないと着地のパワーをうまくジャンプ力に変えられず、2重跳びなどで縄に引っかかってしまう原因になります。縄跳びは場所をあまりとらない利点もあるため、取り入れやすいトレーニングと言えます。