JT(日本たばこ産業)は4月1日、「メビウス」の紙巻たばこ全35銘柄及び旧3級品6銘柄「わかば」「エコー」「ウルマ」「バイオレット」「しんせい」「ゴールデンバット」の小売定価改定を行った。1月22日に財務大臣に申請し、2月22日に認可を受けたもの。
メビウスシリーズは10円値上げ
メビウス全35銘柄ともに各430円が各440円に。それぞれ10円の値上げとなる。
メビウスは、1977年に「マイルドセブン」として発売以降、国内No.1ブランドとして販売。2013年にはマイルドセブンからメビウスへとブランドを刷新した。製品品質やデザインの改善に加え、カプセル搭載製品の発売などが行われてきた。
一方、国内たばこ市場は、成年人口の減少や高齢化の進展等の構造的要因、喫煙規制の強化を背景に販売数量が継続的に減少。「その中で当社は従来から合理化を含めた不断のコスト削減に努めてまいりました。加えて、たばこを吸う方と吸われない方の共存社会の実現に向けた喫煙環境の整備にも積極的に取り組んでまいりました」と同社。
値上げの理由については「よりお客様にご満足いただくための品質の向上やサービスの提供を行っていくため」とコメントしている。
「わかば」「エコー」など旧3級品は30円~50円値上げ
旧3級品については、「わかば」が260円から290円に、「エコー」が250円から280円に、「ウルマ」が260円から290円に、「バイオレット」が250円から280円に、「しんせい」が250円から280円に、「ゴールデンバット」が210円から260円になった。30円~50円の値上げ。
2015年税制改正においてたばこ税法等が改正され、旧3級品の紙巻たばこに係る特例税率が2016年4月に廃止となり、以降2019年4月1日までの間で段階的に税率の引き上げを行うことが決定された。
同社ではこの改正に基づき、2016年4月1日にたばこ税率が1本当たり1円引き上げられることに伴い、旧3級品についても小売定価を改定。また旧3級品については、今後予定されているたばこ税率引き上げの都度、段階的に小売定価の改定を行う予定だが、価格については市場動向を見極めながら慎重に検討していくとしている。
旧3級品は6月からリニューアルも
なお、「わかば」「エコー」「しんせい」「ゴールデンバット」の4銘柄については2016年6月中旬から改善品を全国で順次発売する。
たばこの保湿や鮮度維持の観点から、4銘柄すべてにおいて、他の商品と同様にフィルム付き仕様とする。 また、両切りたばこ(フィルターの付いていない商品)として販売している「しんせい」「ゴールデンバット」の2銘柄については、フィルター付き仕様へと改善。
さらに、「しんせい」はタール値22mgから15mgに、ニコチン値1.4mgから1.0mgに、「ゴールデンバット」はタール値18mgから15mgに、ニコチン値1.1mgから1.0mgに変更となる。