TOKIO・長瀬智也の主演映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(6月25日公開)が、開催中の第40回香港国際映画祭で公式上映され28日(現地時間21:00)、メガホンを取った宮藤官九郎監督が現地の舞台あいさつに登壇した。
今回で40回目を迎える香港国際映画祭は、アジアを代表する国際映画祭の1つ。今年は3月21日から4月4日の期間で開催している。宮藤監督は2月にオランダのロッテルダム映画祭を訪れており、本作で2度目の国際映画祭参加となった。
現地時間21時に行われた舞台あいさつは、遅い時間だったにもかかわらず、会場の前に上映を待つ長蛇の列ができており、1,700席の客席も満席と大盛況。会場を歩くとファンからサインや握手を求められ、上映後に会場が明るくなると観客によるスタンディングオベーション(立ち上がって拍手を送ること)が起こるなど、現地での宮藤監督の人気の高さや本作への注目度の高さが伺えた。
本作は宮藤監督の完全オリジナル作品で、舞台に選ばれたのは地獄。地獄専属ロックバンド地獄図のボーカル&ギターで地獄農業高校の軽音楽部顧問の赤鬼・キラーK(長瀬)と、17歳の若さで地獄に落ち、大好きなクラスメイト・ひろ美(森川葵)に会いたい一心で生き返りを目指す、関大助(神木隆之介)の地獄めぐりの様子を描く。
Q&Aでは、地獄の映画を撮ろうと思ったきっかけを尋ねられた宮藤監督は、「長瀬君と一緒にバカみたいなロックの映画をやりたいと思ったのが最初」「長瀬君とはドラマも映画も含めて何本も一緒に仕事をしていて、そろそろ人間じゃない役をやってもらってもいいんじゃないかと思った」と回顧。「鬼がギターを持って地獄に立っていて、そこに神木君演じる大助が何度も落ちてくるというシーンが最初に思い浮かんだ。そこから、地獄と輪廻転生の映画にしようと思いました」と製作の背景を明かした。
劇中歌の歌詞については、「深く考えたものもあれば勢いで書いたものもあり、いろいろ」としながらも「『あなたがいれば そこは天国』という歌詞がこの作品のテーマを語りつくしている」と説明。本作が青春映画の側面も持っていることから、「監督にとっての青春は?」と聞かれると、「難しい質問ですね」と笑みを浮かべ、「僕はもう45歳になりますが、まだ青春が続行している感じだと思います。他の作品でも一貫していますが、ある程度年を重ねた大人の中にも青春が残っているというのがずっとやりたい」と語り、「扱うテーマは変わっても青臭い部分というのはこれからも描いていきたいと思います」と意気込みを述べた。
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