外国人が思う、日本の住宅の変なところは?

ところ変われば常識も変わるもの。私たちが生まれた時から"当たり前"と信じて暮らしてきた日本の住宅には、外国人にしてみると"変わっている"と映る点もあるようだ。今回は、日本在住の外国人20人に「母国ではありえない日本の住宅事情」について聞いてみた。

Q.日本の住宅で「変だ! 」と思ったところはどこですか。具体的に母国とどう違いますか

狭い&トイレの少なさにびっくり!

・「部屋の狭さとトイレの少なさに最初は結構戸惑いました。オーストラリアは基本的に部屋は最低10畳ほどの広さで、トイレは各フロアもしくは各部屋に付けるのが普通です」(オーストラリア / 30代後半 / 男性)

・「狭い。マレーシアは土地が広いので、だいたい庭付きが多い。後はマンションにはプール、BBQ、ジム付き」(マレーシア / 30代半ば / 女性)

・「洗濯機がお湯につないでいないところにビックリしました。後はアパートの狭さにも驚きました」(イタリア / 30代前半 / 男性)

・「エジプトの住宅は日本より2,3倍ぐらい広いです」(エジプト / 20代半ば / 男性)

・「まず狭いこと。ドアの高さが低いこと。あと、お風呂がプラスチックでできていること。トルコでは石造りがほとんどです」(トルコ / 40代前半 / 男性)

・「トイレが1カ所しかありません。バングラデシュでは少なくとも2カ所あります」(バングラデシュ / 20代半ば / 男性)

住宅の構造にびっくり!

・「玄関に段差があることです。ロシアでは靴を脱ぐためにあえて段差をつける考えはないので、日本住宅のこういうところは面白い。また、浴室にはお風呂に入る前にシャワーを浴びるためのスペースが設けられているところも面白いです」(ロシア / 20代後半 / 男性)

・「部屋のドアが鍵を閉められないこと。韓国はトイレ以外の場所も部屋ごとにロックがついています」(韓国 / 30代前半 / 女性)

・「木造の家が多い。中国ではコンクリート製の家が多い」(中国 / 20代半ば / 男性)

・「日本のアパートの壁が薄くて隣からの音が聞こえることが多い。ブラジルでは大抵ブリック(レンガ)で家やマンション、アパートを建てますのでパーティー時以外ほとんど聞こえません」(ブラジル / 40代前半 / 女性)

・「キッチンが玄関もしくはリビングから見えるのがいやです。料理してるところは人に見せるものではないと思います。私の子供のころの家ではお手伝いさんたちがキッチンのそばのテーブルで食べて、私たちはダイニングにいて食べ物がそこに運ばれました」(フィリピン / 30代半ば / 女性)

寒くてびっくり!

・「セントラル暖房がないことにびっくりしました。冬が寒いのに、困ります」(ポーランド / 30代前半 / 女性)

・「建物は断熱がついてないことが変だと思いました。冬になると結構寒くなるのに、ヒーターを消したら暖気がすぐ外に逃げてしまい、エコではないなと思いました。カナダだと、アパートやマンションのどちらも断熱がついてます。あと、ほとんどのアパートやマンションの玄関が基本的にアウトドア(外に面している)になっていることが不思議です。カナダではアパートはホテルの内部構造と同じように作られているので、一般人が入れませんし、雨や雪も入ってこれません」(カナダ / 30代前半 / 女性)

そのほか

・「日本の高機能トイレは素晴らしいと思います。スペインには全くありません」(スペイン / 30代前半 / 男性)

・「妻と夫が違う部屋に寝ること。シンガポールではみんなが同じ部屋で寝ます」(シンガポール / 20代後半 / 男性)

・「最初はゴミの分別や近所の人に迷惑をかけないようになど、いろいろ心にかけることが多いことに驚きましたが、変だとは思いません。香港の人はそこまで他人のことを考えないので、最初は多少慣れませんでした」(香港 / 20代後半 / 女性)

・「炬燵(こたつ)です。炬燵に入ったままご飯を食べるのはウクライナではありえないことです」(ウクライナ / 20代半ば / 女性)

総評

今回のアンケートで特に多かった意見が「狭い」というもの。日本の家は、やはり世界から見ると「狭い」と感じられることが多いようだ。また、トイレの少なさも気になる人が多いよう。逆に、日本人の立場からすると、海外では本当にたくさんのトイレが必要なのかという気もしてくるかも……。

また、「母国のお風呂は石造り」というコメントや、「セントラル暖房がない」といった指摘など、感じる違和感に"お国柄"が表れているのも興味深い。

なかには、「変だ! と思ったことはない」(インドネシア / 20代後半 / 男性)や、「あまり違和感がない」(ベトナム / 30代前半 / 女性)という回答も見られた。インドネシアやベトナムの住宅と日本の住宅とでは相違点もありそうなものだが、住んでみると共通点の方が意外とたくさん見つかるのかもしれない。

調査時期: 2016年2月15日~2016年3月15日
調査対象: 日本在住の外国人
調査数: 20名
調査方法: インターネット応募式アンケート

※本文と画像は関係ありません