Microsoftは2016年1月15日、Skylake搭載デバイス上のWindows 7/8.1サポートポリシー変更を発表した。本件は1月のレポート記事でも取り上げたが、3月18日に再度変更。結局、Skylakeデバイス上のWindows 7/8.1のサポート期間を2018年7月17日まで1年間延長し、それ以降もすべてのセキュリティ更新プログラムを延長サポート終了まで提供する。何が何やらと混乱している読者の方は下図をご覧いただきたい。
ちなみに、Windows 7/8.1をサポートするSkylake搭載PCの一覧も、今回の発表に合わせて更新されている。興味のある方は確認してほしい。
さて、Microsoftへどのようなフィードバックが集まり、どのような議論のもとサポートポリシーの変更に至ったかは想像するしかないが、以前の記事でも述べたように、MicrosoftがWindows 10への移行を必死にうながすのは、同社の"One Windows"構想が大きく関与している。
Microsoft Windows&Devices Group EVPのTerry Myerson氏は昨年のBuild 2015で、Windows 10インストールデバイス目標値を100億台と説明した。この数字は、PCやモバイルデバイスに限らず、IoTデバイスなどあらゆる機器を対象にしたものだ。
では、現在の稼働台数はいくつかといえば、1月4日の公式ブログで明かされた2億台。100億台にはほど遠いが、「Windows 7の1.4倍、Windows 8の4倍ものスピード」と普及速度をアピールしている。
しかし、NetMarketShareが調査した2016年2月のデスクトップPC OSシェア率を確認すると、Windows 10の12.82%に対して、Windows 7は50%を超えている。KB3035583の配布や本稿冒頭のサポートポリシー変更など、Microsoftの姿勢や行動に関しては多様な意見があると思うが、筆者は「One Windows」が実現する世界に強い興味を持っている。だが、その世界を目にするには、まだまだ時間を要しそうだ。
阿久津良和(Cactus)