新生活がスタートする今の時期は、家計を見直すいいチャンスです。中でも、多くの人が節約したいと考えているのが毎月の食費。今回は、1人暮らしの食費を減らすための心得をご紹介します。
まず節約の目標から! 家計の何割くらいか妥当?
最初に節約の目標を設定するために、家計の何割くらいを食費に充てればいいのかを考えてみましょう。
毎月の支出の理想は食費や日用品など月によって金額が変わる変動費が4割、家賃や電気・ガスなどの光熱費などの固定費が4割、貯蓄が2割、が理想の割合と言われています。変動費の4割の中でも食費や日用品の他にも、趣味レジャーの娯楽費や美容費、洋服代などがかかってくるので、食費に割くことができるのは家計全体の1割~2割弱ということになります。
つまり、月収で給与を手取り20万円もらっている人の場合、外食・自炊を含めた妥当な食費は2万円から4万円。それでは、この目標を達成するためにどのような心掛けが必要なのでしょうか?
1週間ごとに予算設定&買い物! 食費を抑えるコツ
例えば「1カ月3万円」の目標を設定したとしましょう。このとき、3万円を分割して考えることが節約のカギになります。仮に1カ月を4週間とすると、3万円÷4=7,500円なので、1週間で食費に使っていい金額は7,500円ということになります。しかし、これは外食を含めた金額。食事会や飲み会が多い週の食費を7,500円以内に抑えるのはとても難しいです。
重要なのは、1週間ごとに7,500円からいくらオーバーしたか、そして次週はいくら節約が必要なのかを考えること。つまり、外食続きで1万円の出費となってしまった次の週は、食費を5,000円に抑えることを心がけます。7,500円をひとつの基準に予算を決めて、1週間ごとに献立を組み立てるのです。
なぜ1週間かというと、食材を1週間ごとにまとめ買いした方がおトクだからです。スーパーでは、毎週何曜日かが特売の日、またはポイント◯倍の日になっています。そのため、その曜日に買い物をまとめて済ませることで、1番安く食材を手に入れることができるのです。
まとめて作って、分けて食べる! 節約になる自炊
食材をまとめて買っても、全部使いきらずにダメにしてしまっては元も子もありません。節約になる自炊をするために、次の2つのことを心がけてください。
(1)作りおき
1つ目は、何と言っても「作り置き」です。週末にまとめて作ってその後何日かに分けて食べる方が、毎日調理をするよりもガス代の節約になります。多めに作れるよう、大きめの鍋やフライパンを用意するといいでしょう。その際、何種類かを冷凍しておけば、毎日同じものを食べなくても済みます。そして、冷蔵庫や冷凍庫で保存した料理を食べる際は、順番にも注意しましょう。日持ちのするものはできるだけ後回しにして、傷みやすいものや、冷凍保存できないものを最初の方の献立に組み込みましょう。
(2)食材の長期保存
2つ目は、「食材の長期保存」です。作り置きが大事だとはいえ、1週間分の料理を一度に作るのは時間的にもなかなか難しいもの。そのため、余った食材をうまく保存することも、節約になる自炊の秘けつだといえます。基本は冷凍保存ですが、食材によって細かい保存方法は異なります。例えば、ナスやひき肉は傷みやすいので火を通してから冷凍保存するのがいいようです。
食材に合った保存方法を知ることで、いつでも料理に使うことができ、アレンジすれば献立も増えます。同じ食材は、できれば2品以上の料理に使うといいでしょう。同じ食材で作れる他の料理を考えると、毎日の献立を上手につなげていくことができます。
食材は1週間ごとにまとめ買いして、作り置き&食材の長期保存。節約になる自炊には、買い物や料理に慣れることも必要です。新生活がスタートするこの時期に、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
株式会社回遊舎
"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。