東武鉄道は22日、インターナショナルオレンジの車体にミディアムイエローの帯を巻いた8000系リバイバルカラー車両の撮影会を実施した。この車両は3月23日から、亀戸線(曳舟~亀戸間)などで運行される予定だ。

東武鉄道8000系(8577・8677)。昭和30年代の通勤車両「標準色」を再現したリバイバルカラー車両が公開された

このカラーリングは1958(昭和33)年に7860型を新造した際、それまで茶系が基調色だった同社通勤車両の「標準色」として採用された。その後、日比谷線直通車両2000系に導入されたツートンカラー(インターナショナルオレンジとロイヤルベージュ)が主流となり、「標準色」カラーリング車両は1964年頃に姿を消したという。

亀戸線は東京都23区内にありながら、2両編成のワンマン列車が運行される路線。今回、「亀戸線が持つ『懐かしさ』『下町情緒』というイメージをより一層感じていただきたく、昭和30年代のカラーリングのリバイバルカラー車両を1編成運行」(東武鉄道)することになった。使用車両は1982年アルナ工機製の8000系2両編成(8577・8677)。外観のみの変更だが、当時のカラーリングが鮮やかに再現されており、車体側面には車両番号と社紋に加え、「モハ」(8577号車)・「クハ」(8677号車)の文字も入った。

車両撮影会では東武鉄道営業部スカイツリーライン営業支社長、今度祥一氏が挨拶し、「このカラーリングの車両は、東京オリンピック開催まであと数年という、まさにいまと同じ状況で走り出しました。亀戸線の下町情緒や懐かしさといったイメージを、この昔懐かしいカラーの車両とともに感じていただければ」とコメント。「標準色」リバイバルカラー車両の運行開始に合わせ、3月23日から亀戸線・下町エリアを巡るスタンプラリー「下町の魅力再発見ラリー」を開始することも紹介された。

昭和30年代の「標準色」を再現した8000系リバイバルカラー車両は3月23日、東武亀戸線の臨時列車(亀戸駅13時58分発・曳舟駅14時6分着、曳舟駅14時8分発・亀戸駅14時16分着)で運行開始。13時45分から14時20分まで、亀戸線亀戸駅2番ホームにて沿線の園児を招待しての出発式も開催される。3月24日以降、「標準色」リバイバルカラー車両は曳舟~亀戸間を往復する運用に就く予定。他に大師線西新井~大師前間で運用される場合もあるとのこと(車両運用の都合で運行されない日もある)。